操る喜びを極めた! ホンダ新型「シビックタイプR」が目指したさらなる進化とは
丸型のシフトノブがティアドロップ形状に変更され、操作感アップ
ドライビング空間の進化では、ホンダ初となるフルアルカンターラ表皮のステアリングホイールが採用されました。
アルカンターラ表皮は本革より生地が薄く、そのままではグリップ径が細くなってしまうことから、今回のタイプRでは贅沢にも裏地を二枚重ねとすることでグリップ径を維持しつつ、アルカンターラ素材に合わせた弾力性をチューニング。
アルカンターラ素材の触感からくる握り心地とフィット感を向上させ、車両のダイレクト感がさらに感じ取れるようになっています。
さらに、6速MTのシフトノブ形状が変更されています。2007年モデルのタイプRから10年以上使い続けた丸型に代わり、新型シビックタイプRのシフトノブは手になじむティアドロップ形状になりました。
また、ノブの内部には90g分のカウンターウェイトが埋め込まれ、トランスミッション側の操作荷重とノブ側の操作荷重のバランスの最適化が図られています。
さらに、現代のスポーツカーとして、安全性の進化も重要です。新型シビックタイプRでは、ベースモデルのハッチバックに適用されているホンダセンシングが新たに搭載され、全世界で全車標準装備となりました。
ボディカラーにも新色が設定され、鮮やかでエキサイティングな「レーシングブルー・パール」とともに、国内の新色となるシックでクールな「ポリッシュドメタル・メタリック」が用意されます。
なお、海外仕様ではモードによって車内で聞こえるエンジン音が変化する「アクティブサウンドコントロール」や走行データが記録できる「ホンダ ログR」が装備されますが、日本仕様には搭載されていません。
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近年のホンダは、「N-BOX」や「ヴェゼル」「フリード」といった軽自動車・SUV・ミニバンが売れ筋です。
国内四輪販売においては、2019年1月から12月の72万台が販売され、N-BOXシリーズはホンダで過去最高となる暦年25万3500台を販売。新車販売としては3年連続、軽自動車としては5年連続でナンバー1を獲得しています。
ユーティリティカーのイメージが強くなっている一方で、ホンダとして忘れてはいけないのが「操る喜び」だとし、タイプRの開発責任者である柿沼秀樹氏は、次のように話します。
「2017年に登場した現行シビックタイプRは、タイプRとしての圧倒的な速さとかつてないグランドツアラー性能を兼ね備えた異次元のクルマを作ろうと考え、スポーツカーの枠を超えたアルティメイトスポーツをコンセプトとし、過去のタイプRの歴史を守るのではなく、これからの時代にあるべきスポーツカーとして、タイプRの新しい歴史を作るべく開発をおこないました。
誕生から3年の月日を立ち止まらず、新型シビックタイプRはスポーツカーとしての本質とドライビングプレジャーをさらに進化させるべく、これまでのタイプRのマイチェンでは不可侵の領域まで足を踏み入れ、お客さまの期待を超える進化を目指しました。
今後も、ホンダ量産スポーツモデルとしての止まぬ進化で、タイプRブランドのさらなる存在感アップを図るとともに、ホンダスポーツのコアファンに響く商品を提供してまいります」
タイプRは、1992年に登場した「NSXタイプR」を皮切りに、1995年に「インテグラタイプR」、1997年にはシビックタイプRが誕生。それ以降、タイプRは、ホンダにおけるスポーツブランドとして確固たる地位を築いてきました。
ホンダのレーシングスピリットの象徴であるタイプRブランドが、これからどのように進化していくのか、さらなる期待が高まります。
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