避けたい駐車場でのプチ事故! 車両感覚を運転初心者が掴む方法とは?
もっとも難しい? 助手席側の車両感覚のつかみ方
運転が苦手な方や初心者でとくに多いのが、助手席側の車両感覚がつかめずに壁や障害物にこすったりぶつけてしまうことです。
最近のクルマはコンパクトカーでも、5ナンバー枠である1700mmを超える全幅を持つ車種もあり、気がつかないうちに狭い道などで周辺物と接触し、傷をつけてしまうこともあります。
助手席側の車両感覚をつかむために必要なのは、どこを基準に横幅の限界を見極めるかにかかっています。
まずは、運転になれた人に安全な場所で、車両の左側面をガイドとなる白線のギリギリに停めてもらい、改めて運転席から助手席側のライン(限界位置)がダッシュボードのどのあたりにあるかを確認し、覚えてください。
これを覚えておけば、助手席側のどのあたりまで進んでも大丈夫なのかを把握できるでしょう。
前後左右の車両感覚のつかみ方の基礎の次は、その応用編です。ここからは都内の教習所で指導員の経験があるB氏に話を聞いてみました。
「前後左右の車両感覚をつかむことは、円滑な運転には欠かせません。そしてクルマは4つのタイヤで動いていることから、内輪差(車両がカーブを曲がる際に、回転内側の前輪と後輪が描く円弧の半径に生じる差のこと)も車両感覚に合わせて意識することが重要です。
運転が苦手な人や初心者の場合、交差点やコーナー、曲がり角などでこの内輪差を意識しないで前輪の走行ラインのみを意識して曲がろうとする傾向があります。
その場合、後輪は前輪よりも内側を通るので縁石に乗り上げてしまったりガードレールや塀などにボディ側面をこすってしまう恐れがあります。
後輪が通るラインを意識して前輪はそれより少し外側を通過するようなラインを描くように曲がる意識を持つことで、クルマを傷つけることも減らせると思います」
ちなみに、内輪差の逆となる外輪差もあります。バックで進む場合、後ろを見ながら進むので後輪に意識が集中しがちですが、そのときに前輪が後輪より外側を通る外輪差が発生するのです。
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同じクルマならともかく、車両感覚は車種ごとに微妙に違います。サイドミラーやバックミラー、ときには後方を目視しながら、自分のイメージと実際のクルマの動きの差を認識する経験を積んでいけば、苦手は確実に克服できます。
前出のB氏は、運転が苦手な人や運転初心者に向けて、次のようにコメントします。
「ぶつかりそうだと思ったら、何度でも切り直していいんです。ほかのクルマの迷惑になるからと慌てずに、一度でうまくハンドル操作できなかったら、何度でも切り直せばいいと思います。
運転のすべてに通じることですが、運転が苦手な人ほど周囲のクルマに迷惑をかけたくない意識が強く、慌てて操作しがちです。とにかく落ち着いて、ゆったりした気持ちで急な操作をしないように心がければ、こすったりぶつけたりすることも減らすことができます」
事故を起こさないことを第一に、慌てずに車両感覚を身につけていきましょう。
山門幅の最狭部(車でいえばタイヤ外縁間)1900ミリという寺の住職なので、狭い場所への出入りについて観察する機会が多い。
5ナンバー車(ドアミラー展開時でも左右とも3センチの余裕あり)を運転するタクシードライバーも山門を通過することができなかったりするが、どうも運転席側の窓を開けてタイヤ(車端)を直接に見ることすら怠る運転手の場合が通過できないようである。
駐車場の空間認知もモニタだけで行なうのではなく、直接に目視をしたり下車してスペースの確認を行なうことが重要と考える。