無骨なスタイルが超カッコイイ! クロカン4WDを代表する名車5選
脈々とコンセプトが受け継がれた唯一無二のRVとは
●日産「サファリ」
国産クロスカントリー車の先駆けだった日産「パトロール」の後継車として、1980年に初代「サファリ」が発売されました。
そした1987年にモデルチェンジされた2代目では、サスペンションを4輪リーフリジッドからコイルスプリングへ変更するためにフレームも新設計され、オンロード走行時の操縦安定性と快適性が大幅に改善されます。
ロングホイールベースの4ドアは「エクストラ」と「エクストラハイルーフ」、ショートホイールベースの2ドアには「ハードトップ」の3種類のボディバリエーションが用意され、ワイドトレッド化のために張り出したフェンダーによって全車1ナンバー登録になりました。
1988年には4速AT車の追加、1991年には3ナンバー登録のワゴンもラインナップされ、エクストラでは3列目シートが追加された7人乗りとなり、幅広いユーザーを獲得。
また、2代目サファリは発売当初、全車ディーゼルエンジンでしたが、ワゴンにはガソリンエンジンが搭載されるなど、乗用車要素が強くなりましたが、大柄で迫力のあるボディが人気となり、幅広いユーザーに受け入れられました。
●三菱「デリカスターワゴン」
1968年にマツダ「ボンゴ」のライバルとして登場した小型キャブオーバートラックの三菱「デリカ」は、1969年にワンボックスタイプの商用車「デリカライトバン」とワゴンの「デリカコーチ」を追加ラインナップしました。
1979年に2代目にモデルチェンジされると、丸みのあるデザインだった初代からは大きく変わり、直線基調のデザインとなって室内空間も大きく広がり、商用車のバンは「デリカバンワイド」、9人乗りのワゴンは「デリカスターワゴン」のネーミングが与えられました。
そして1982年にはパジェロと同様にフォルテのシャシを流用して、デリカのボディを載せた4WDモデルを追加。大径タイヤとハイリフトされた車高により、クロスカントリーワンボックスワゴンという独自のジャンルを確立し、アウトドアスポーツを好むユーザーから高い支持を得ました。
1983年にはエンジンを1.8リッターから2リッターへアップし、1984年には2.3リッターターボディーゼルエンジン搭載車も加わり、さらに人気が高まります。
その後も、デリカスターワゴンは代を重ね、現在の「デリカD:5」へとコンセプトが受け継がれています。
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今回、紹介した5車種は、すべて本格的なクロスカントリー車ですが、燃費や乗り心地が悪く、タイヤやエンジンからの騒音など、ウイークポイントが多かったモデルでもあります。
また、一部のユーザーを除くと、悪路走破性を発揮する場所を走る人は極めて少なく、日本ではオーバースペックでした。
そうしたなかデビューしたのが、トヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」で、乗用車ベースのライトなRVとして、大ヒットを記録し、現在のSUV人気へとつながっています。
一方で、ハイラックスサーフやサファリは、すでに生産を終え、2019年にパジェロの国内販売が終了するなど、クロスカントリー車の選択肢が少なくなってしまったのは、時代の流れとはいえ寂しい限りです。
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