いますぐできる! 冬に悪化しがちな燃費を改善する方法とは?

いますぐできる燃費改善法のアレコレ

 燃費悪化の原因に対処するために、自分でできる燃費を改善する方法とはどのようなものなのでしょうか。本当に細かいことの積み重ねですが、トータルではけっこう大きな違いを生み出すことができそうです。

「ヒーター」状態にするのも燃費向上に効果的だ
「ヒーター」状態にするのも燃費向上に効果的だ

●無駄なアイドリングを減らす

 クルマの普段使いにおいて、いちばん負荷がかかるのはエンジンスタートともいわれています。車載コンピュータが冷え切ったエンジンを暖めるために、アイドリングの回転数を自動で少し高くする機能もあり、通常のアイドリングより燃費は悪化します。

 寒い車内が暖まるのを待ちたい気持ちもわかりますが、まずはスパッとエンジンスタートしてすぐに走り出すように心がけてみるだけでも、燃費が変わってくるそうです。

●急なアクセル操作をやめて、渋滞を避けたルートを選択

 当然ながらアクセルを踏み込むほどに燃料を消費するため、とくに停車時からのスタートではアクセルを踏みがちになるものです。また渋滞のなかでのトロトロ運転では、燃費も悪化してしまいます。

 多少遠回りでも空いている道を選ぶか、渋滞する時間を避けるだけでも、燃費を向上させることができます。高速道路の場合は、できるだけ一定の速度で巡航することで、かなりの燃費向上が見込めるといわれています。

●エアコンの「A/C」ボタンをオフにする

 クルマのエアコンは、ちょっと複雑な作業をしています。カーエアコンの機能はじつは「冷やす」と「除湿する」のみなのです。

 オートエアコンで温度設定すると、一度低い温度まで冷やした空気をエンジン熱で適温に温めてから出しています。しかも乾燥しがちな冬は、そう考えると「除湿」させるコンプレッサーを動かす必要がないのです。

 ですので、雨や雪が降ったり、多人数乗車時に湿度が高くなって窓が曇らない限りは、「A/C」ボタンをオフにしてコンプレッサーを作動させず、エンジン熱のみを利用した「ヒーター」状態にすることで、エアコンで消費していた電力を抑え、結果として燃費向上が目指せます。

※ ※ ※

 もうひとつ、忘れがちなのが服装です。服装を気にせず運転できるのが「走る個室」であるクルマの利点ではありますが、「アイドリングを控えめに、すぐに出発」などといいながら、冷え切った車内でブルブル震えながらの運転はさすがに厳しいものがあります。

 そこで、保温系インナーなどや、そのままでも運転に支障が出ない薄手のダウンジャケットなどを着用するのがおすすめです。

 また暖まった車内から車外に出るときの寒暖差は、心臓にも負担がかかるものです。できるだけ車内でも暖かい格好でいることで、エアコンの使用量も違ってきます。

 とくに忘れがちなのが、手です。冷え切ったハンドルは想像以上に冷たいもの。そこでおすすめなのがグローブの着用です。
 
 ドライビンググローブ、とまでは言わないものの、滑り止めを施した薄手の手袋や軍手などを着用しておけば、冷たく感じることも減少するはずです。またグローブ着用であれば保湿効果も期待でき、静電気の手軽な防止策にもなります。

 ほかにも、古い輸入車オーナーのあるあるとして、エンジンをストップさせる前にエアコンとオーディオのスイッチなど電装系をオフにしておくというのもあります。いちばん電力を使用する次回のエンジンスタートで、少しでも電装系への負荷を減らす策なのですが、現在の国産車でも十分に効果が期待できます。このような細かい努力を積み重ねることで、約20%も燃費が向上したケースもあります。

 ただし、くれぐれもちょっとだけ我慢できる範疇で留めておいてください。寒いのを無理して運転していて、風邪など引いては意味がなくなります。適度に工夫して適度にクルマをいたわりながら、愛車と冬のドライブを楽しんでください。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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