車酔いはなぜ起こる? 不思議なメカニズムと酔わないポイントとは
クルマなどの乗り物に乗った際、「車酔い(乗り物酔い)」の症状に見舞われることがあります。なぜ、車酔いは発生するのでしょうか。また、酔ってしまった場合にはどのようにすれば良いのでしょうか。
なぜ起こる「車酔い」のメカニズムとは?
クルマに乗ると「なぜか酔ってしまう」という人は一定数存在します。車酔いには、いくつかの原因があり、きちんとした対処法をすることで簡単に解決できることもあるようです。では、なぜ人はクルマに酔ってしまうのでしょうか。
車酔いはドライバー自身ではなく、同乗者がなりやすいといった特徴があります。ドライバーは自分の意志でスピードやコーナリングなどの運転操作が可能ですが、同乗者はドライバーの運転にすべてを任せなければいけないため、身体への刺激が予想できません。
車酔いが起こるメカニズムは、耳の奥にある「三半規管」が大きく関係しています。三半規管は、平衡感覚などのバランスを保つために重要な器官で、なかに溜まっているリンパ液が水平器のような役割をします。
クルマの走行中は、このリンパ液が揺れ、人間の脳は「視覚や聴覚」などの情報と揺れを総合的に計算し、身体を水平に保とうと動き出します。
しかし、クルマなどの乗り物の場合、窓から見える風景は変化しているのに車内にある体はその場にとどまっているため、実際の状況と脳が判断する状況に「矛盾」が生じます。
誤差が大きい人ほど脳が混乱して自律神経が乱れ、頭痛や吐き気などの体調不良を起こしてしまうようです。この「自律神経の乱れ」が車酔いのメカニズムとなっているのです。
自律神経の乱れを解決するためには、酔い止め薬の服用がベストです。しかし、薬そのものや近くに薬局がない場合、応急処置としては「助手席へ座る」ことが効果的とされています。
見通しが良くなれば、カーブや停車の予測がしやすくなり、視覚情報とカラダのズレを抑えることができるためです。
また、サングラスを着用することで、視覚への過度な刺激を抑えることや、自律神経を整えるといわれる「内関(ないかん)」といったツボを刺激することでクルマ酔いを抑える効果もあります。
内関は手首の付け根から指三本分あたりのくぼみにあり、指で押したり揉んだりすると効果的なようです。
車酔いは子どもに多い症状としても知られていますが、その理由について都内の医療関係者は以下のように話します。
「医学的には動揺病とも呼ばれ、およそ3歳から12歳の年代に多いとされています。脳の成長が影響しているほか、近年では携帯ゲーム機が普及し、車内で手元を見る子どもが増えたことも関係しているといわれています。
クルマやバスでは、なるべく見通しの良い座席に座り、なおかつ遠くを眺めることが効果的です」
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ちなみに、犬や猫などの動物も車酔いするといい、人間と同じく自律神経の乱れによるものや、鋭い嗅覚により臭いで酔ってしまうようです。
具体的には、大量のよだれが出る、鼻水が出る、そわそわしてよく吠えるなどの症状が多いようです。ペットとのドライブする際は、様子に変化がないかを常にチェックしましょう。
二輪免許を取りに行ったとき、シミレーターを初めて経験しました。自分ですごく上手く運転できる自信がつきましたが、実際に路上でやってみると全くうまく行きませんでした。視覚だけの経験は動きや身体の傾き、加速度などをうまく処理できないと感じました。若いころ(約50年前)クラッチのついたカローラで未舗装の道路を走り回っていた感じで、今オートマチック車に乗っていることを考えると、ものすごい勘違いがあっても不思議はないと思います。 老人の危険運転は、現役の設計者とのギャップも考慮されるべきだと思います。