スバル新型「インプレッサ」アイサイトが進化してより安全に! STIチューンで走りはどう変わった?

走りの質感はSTIスポーツのレベルを実現

「愉しさ」においては、走行性能についても磨きがかかりました。

 フットワークの部分は、誰もが日常で感じられる走りの愉しさを追求するため、フロントクロスメンバー/リアサブフレームの剛性バランスのビルドアップと、インプレッサはサスペンションのセットアップ変更もおこなわれています。

アイサイトツーリングアシストでの追従走行
アイサイトツーリングアシストでの追従走行

 実はこの変更は、独自理論で走りの質を引き上げるコンプリートカーやスポーツパーツをリリースしているSTIと協力をしながら実施されたといいます。つまり、走りに関しては、最初からSTIスポーツに相当する性能が与えられているといえます。

 これらの改良が施された新型インプレッサの走りは、従来型モデルと似ているようで違うと思わせる部分がありました。

 操作に忠実で、コーナリングの一連の動きの連続性、しなやかな足さばき、4つのタイヤを上手に使うといった基本的な部分はより純度が増した感じで、これはインプレッサとXVに共通する印象ですが、インプレッサはそれに加えてよりスポーティな方向にシフトしています。

 具体的にはより滑らかでスッキリしたステア系、無駄な動きが減りキビキビ感が増したクルマの動きなど、まるでSTIのフレキシブル補剛パーツをプラスしたかのような印象を受けました。

 街中を走る中低速の速度域では従来モデルより骨太な印象で、若干引き締まったように感じましたが、快適性は犠牲になっていません。逆に速度が上がるにつれて滑らかさがより増していきます。

 XVのパワートレインは、これまであった2リッターガソリン車がラインナップから落ち、2リッター水平対向4気筒エンジン+e-BOXERと、2020年1月9日より追加される1.6リッター水平対向4気筒ガソリンエンジンの2機種になります。

 インプレッサのパワートレインは、従来型から変わりはなく、1.6リッター水平対向4気筒ガソリンと2リッター水平対向4気筒ガソリンの2機種。

 今回試乗した2リッターガソリン車は、細かいブラッシュアップがあったのか、それとも個体差なのかはわかりませんが、アクセルを踏んでからの反応が軽やかに感じました。

※ ※ ※

 今回の試乗のおまけとして、新型インプレッサをベースに、STIがダンパーチューニングのみを施して「WRX STI」の応答性を実現させたというテストカーに乗せてもらいました。

 このテストカーでは、より重厚なステアフィール、よりロールを抑えたフットワークとリアのガッシリした安定感があり、これらの変化をダンパーチューニングのみで実現できることに驚きました。

 STIによると「細かい変更でもクルマが大きく変わるのは、SGPの基本性能の高さの証明です」と説明します。

 筆者はこのフットワークに1.6リッター直噴ターボを組み合わせたら、3代目インプレッサにラインナップされていた「S-GT」が復活できるのではないかと思いました。

 今回新型インプレッサ/XVに乗って「スバルが目指す未来」が少し見えたような気がしました。

 2020年後半には新型「レヴォーグ」が登場する予定です。新型レヴォーグにもSGPが採用されることになっているので、期待が高まります。

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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