スバル新型「インプレッサ」アイサイトが進化してより安全に! STIチューンで走りはどう変わった?
2019年11月15日にビッグマイナーチェンジしたスバル「インプレッサ」は、同じく改良をおこなった「XV」とともに先進安全支援システムのアイサイトが進化しました。どのようなモデルになったのか、試乗しました。
スバルの屋台骨を支えるインプレッサとXVの安全性能が向上
2016年に登場した5代目「インプレッサ」は、スバルの走りの理想を実現するために開発された「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」を初めて採用した、次世代スバル第1弾のモデルです。
奇をてらわず実直に基本性能を大きく引き上げた結果、素性の部分は「WRX」などのスポーツモデルの領域、数値に表れない動的質感の部分はフラッグシップの「レガシィ」を軽く超えるレベルを実現。その実力は高く評価されており、2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
翌年2017年に登場した「XV」は、インプレッサをベースにしたクロスオーバーSUVですが、その走りは「目線の高いインプレッサ」というオンロード性能と、「下手なクロカンSUVを超える」オフロード性能を両立しており、インプレッサシリーズをけん引する存在にまで成長しました。
その実力は販売台数にも表れており、いまではインプレッサ、XVを合わせると、スバルの国内販売台数の44%を占めるほどです。
その一方で、トヨタ「カローラスポーツ」やホンダ「シビック」、マツダ「マツダ3」など日本のCセグメントハッチバックが、軒並みレベルアップをおこなっており、インプレッサもウカウカしていられない状況になっているといえます。
従来モデルはバランスの良い性能を備えていますが、良くも悪くも“普通”でした。インプレッサとXVは、スバルの裾野を広げるミッションがあるため、普通であることは大事なことですが、昨今のライバルの進化を体感すると、インプレッサを指名買いしたくなるような個性がもう少し欲しいと感じるようになったのも事実です。
そこで4年目を迎える2019年に、インプレッサのビックマイナーチェンジ(通称:D型)が実施されました。同時にXVは、改良を受けています。
筆者(山本シンヤ)は、スバルの本質は「安心と愉しさ」だと考えていますが、今回の改良ではスバルらしさが引き上げられました。
まず「安心」の進化ですが、インプレッサ/XV共に先進安全支援システムのアイサイトが「バージョン3」から「ツーリングアシスト」へアップデートしました。
全車速追従機能付クルーズコントロールにステアリング制御がプラスされたシステムで、「レヴォーグ」「WRX S4」「フォレスター」に続いて、インプレッサとXVの全車に標準搭載。これはつまり、安全性能において車種による差はないことを意味しています。
アイサイトツーリングアシストは、車線と前走車の情報をもとにステアリングを制御して車線の中央を走行するのですが、混雑時に車線が見えづらい場合には車線と前走車の状態を組み合わせて運転を支援し、渋滞時に車間距離が短くて車線が検知できない状況でも前走車を認識しながら追従走行します。
実際に渋滞した首都高速で試してみたところ、アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作をアシストしてくれるため、ストレスが軽減されることを実感しました。
このアイサイトツーリングアシストの搭載のほかにも、ハイビームの照射範囲をコントロールする「アダプティブドライビングビーム」や死角を低減する「フロントビューモニター」も新たに採用され、安全性能がアップしました。
一方、「愉しさ」の変更では、内外装と走行性能のアップデートがおこなわれています。
XVの外装は、ヘッドライトとリアフォグランプの小変更のみですが、インプレッサはフロントバンパー、グリル、ヘッドライトを刷新。
インプレッサの新しい顔は、VW「ゴルフ」に似ているようにも思えますが、新デザインのアルミホイールも相まって従来モデルよりもスポーティさはアップしています。
内装は表皮材の見直しや表面処理、触感といった細かい部分を中心に、実感できる質感の見直しがメインとなり、さらにリバース連動ミラーや運転席シートポジションメモリー機能、ドアミラーメモリー&オート格納機能など、利便性も向上しています。
なお、公式にはアナウンスされていませんが、ステアリングの革の触感も良くなっているように感じました。
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