なぜ年末年始に暴走する? SNSによって様変わりした「初日の出暴走」の現状とは
初日の出暴走の取り締まりで有名な山梨県警の対応は?
最近ニュースなどで目にする機会が増えたのは、「旧車會」という集団です。暴走族とは微妙に違いがあるようですが、イメージとしては、「元暴走族の30代から40代で年齢層は高め。暴走族よりもマイルド」といったところです。
旧車會への対策にとくに力をいれている神奈川県警察本部交通部交通捜査課暴走族対策室に、暴走族と旧車會の違いを聞いてみました。
――暴走族と旧車會の違いはどんなことでしょうか。
暴走族は、蛇行運転や信号無視、対向車線へのはみ出し走行などを繰り返して、道路交通法の「共同危険行為違反」に相当する危険を生じさせる行為を他人に対して確信的におこなう集団です。
一方の旧車會は、旧型のバイクなどを暴走族風に改造し、集団走行をおこなう集団です。空ぶかしなどをおこない、沿線住民などに著しい騒音被害をあたえています。
走行を集団でおこなわない点では暴走族と異なりますが、迷惑行為をおこなっているのは暴走族と同じです。
ちなみに、神奈川県における暴走族グループと構成員数は平成以降のピークでは構成員数81グループ4881人でしたが、2019年10月現在で暴走族は14グループ627人、同じく旧車會は60グループ523名となっています。
――年末年始の取り締まりはどのようにおこなわれる予定でしょうか。
県内全域で暴走族、旧車會、不正改造車両などに検問をおこないます。
また、大みそかから元旦にかけては、江の島、および国道134号周辺において、交通検問などによる集中取り締まりを実施します。
――暴走族を見つけたらどうすればいいですか。
安易に近寄らないこと、そして自ら注意などしないことが大事です。見かけたら、すぐに警察へ通報してください。
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2000年前後まで、警察24時のような番組で初日の出暴走に向かう暴走族を警察や機動隊が取り締まるシーンが盛んに放送されていましたが、最近あまり見かけないように思います。
現在も初日の出暴走への取り締まりはおこなわれているのでしょうか。初日の出暴走の取り締まりとして有名な山梨県警の公式サイトには以下のようなお知らせがありました。
『皆様に不安を与え迷惑をかける暴走族を根絶するため、年末年始期間中はとくに強力な指導取締りをおこないます。ご理解とご協力をお願いいたします』
今回の年末年始では2019年12月28日から2020年1月5日の期間に、中央自動車道(西宮線・富士吉田線)、東富士五湖道路、中部横断自動車道で、高速道路本線やインターチェンジ、サービスエリアにおける暴走族一斉取締りを実施するとされています。
初日の出暴走にどれくらいの台数が集まるのでしょうか。山梨県警察本部高速道路交通警察隊に聞いてみました。
「実際はほとんど来ません。取り締まりをしていることが分かっているから来ないのかもしれませんし、でも取り締まりをやらないと来るかもしれませんね。
昔はひどかったですよ。20年前を100とすると、いまは0.1くらいにまで減っています。隣接県の警察も取り締まりに力を入れているので、激減しています」
初日の出暴走のメッカとしてテレビで紹介されることも多かった山梨県ですが、いまはずいぶん様変わりをしているようです。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
はじめまして、こんにちは!
『なぜ年末年始に暴走する? SNSによって様変わりした「初日の出暴走」の現状とは
2019.12.31 』
この記事に記載のある、たくさんのバイクが並んでいるお写真をポスター作製に利用させていただきたくご連絡させていただきました。
お返事お待ちしております。