腕がないと危険!? ヤバイほど速かった過激なコンパクトカー3選
新型トヨタ「ヤリス GR-4」が発表され、久しぶりに過激な性能のコンパクトカーの出現が大いに話題となりました。そこで、かつて販売されたハイパワーなじゃじゃ馬コンパクトカーを3車種ピックアップして紹介します。
往年の過激なコンパクトカーたち
現行モデルのコンパクトカーは経済性や安全性が重要視されているモデルが多く、軽自動車では満足できないユーザーから支持を得ています。
一方で、ハイパワーなエンジンを搭載するコンパクトカーは極端に数が減ってしまいました。しかし、トヨタから新型「ヤリス GR-4」の存在が明らかになり、過激なコンパクトカーが復活します。
そこで、これまで販売されたハイパワーなコンパクトカーを3車種ピックアップして紹介します。
●日産「マーチ スーパーターボ」
1982年に発売された新世代のコンパクトカーである初代日産「マーチ」は、国内のみならず欧州などでもヒットした世界戦略車です。
デザインはいすゞ「117クーペ」を手掛けたことで有名な巨匠ジウジアーロによるもので、シンプルな造形ながら優れたベーシックカーと評価されました。
1988年には、モータースポーツベース車の「マーチR」を発売。FF駆動ながら主にラリーへの参戦を目的に開発され、エンジンは930cc直列4気筒SOHCで、ターボに加えてスーパーチャージャーが装着され、最高出力は110馬力(グロス)を誇りました。
低回転の領域ではスーパーチャージャーにより過給し、高回転域はターボによって過給することで、全域で高出力が得られる仕組みでした。
翌1989年には、このマーチRをベースに公道走行に適した仕様とした「マーチ スーパーターボ」が発売されます。最高出力は110馬力とマーチRと変わらず、普段使いできるよう装備を充実させた形です。
それでも車重は770kg(5速MT)と軽量で、速さはワンクラス上のクルマと同等以上でした。しかし、パワーステアリングなどは装備しておらず、ハイパワーなFF車にありがちなじゃじゃ馬なハンドリングで、本当に速く走らせるにはそれなりの腕も必要だったといいます。
●ダイハツ「ブーンX4」
かつてダイハツはライバルのスズキやスバルと、モータースポーツで競い合っていました。主に平坦な未舗装のコースで速さを競うダートトライアルや、ラリーの競技者をサポートし、そのための競技車両として「ミラX4」や「ストーリアX4」、そして「ブーンX4」が開発されました。
2006年発売のブーンX4は、ベーシックなコンパクトカーである初代ブーンをベースに、エンジンを936ccの直列4気筒DOHCターボに換装。最高出力は133馬力を誇り、当時、同クラスではもっともハイパワーでした。
駆動方式はフルタイム4WD化され、トランスミッションは5速MTのみとし、サスペンションも専用にチューニングされたものが採用されて、高い運動性能を獲得。
980kgという軽量な車体に133馬力の強力なエンジンを搭載したことで、パワーウエイトレシオは7.3kg/馬力と、スポーツカー並の数字を誇りました。
通常のモータースポーツベース車のほかに、快適装備が充実した「ハイグレードパック」が用意され、普段使いとスポーツドライビングの両立も可能な、まさに羊の皮を被った狼でした。
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