新型ヤリスの原点? 超可愛い小型車5選
さまざまな試みがされたころのコンセプトカーとは
●ダイハツ「シャレード」
ダイハツは、トヨタ パブリカのOEM車として販売されていた「コンソルテ」の後継車として、FF化による広い室内空間のコンパクトカー「シャレード」を1977年に発売しました。
搭載されたエンジンは、現在の1リッタークラスで定番の3気筒をいち早く採用。軽量コンパクトな1リッター直列3気筒OHCで、3気筒エンジンが抱える振動の問題もバランサーシャフトにより解決していました。
世の中はオイルショックによる省エネブームという背景があり、経済性に優れるシャレードは一躍人気車となります。
ボディバリエーションは当初、5ドアハッチバックのみで、ボディサイズは全長3460mm×全幅1510mm×全高1360mm。1978年に3ドアハッチバックの「シャレード クーペ」が加わりました。
このクーペのデザインがユニークで、最大の特徴は「Jライン」と名付けられたサイドウインドウと、さらにその後ろにある丸い窓でした。この丸い窓は「マリンウインド」というネーミングで、若い人に向けてデザイン性をアピールします。
1983年発売の2代目では、当時、世界最小の1リッターディーゼルエンジンを搭載するなど革新的なクルマとなり、2000年までモデルチェンジを繰り返しながら、じつに23年間販売された長寿モデルでした。
●マツダ「ファミリアAP」
初代マツダ「ファミリア」は1963年に発売され、セダン/クーペ/ワゴンなど、さまざまなボディバリエーションを持った小型車でした。2代目ではロータリーエンジン搭載車をラインナップするなどスポーティなモデルとなり、3代目ではオーソドックスなセダン/クーペになります。
そして、1977年発売の4代目では、これまでとは異なるコンセプトの3ドア/5ドアハッチバックボディに生まれ変わりました。
なお、国産車のハッチバックとしては初めて4ドア+ハッチバックのボディ形態を採用した、記念すべきモデルです。
ボディサイズは全長3835mm×全幅1595mm×全高1375mmと、当時としてはやや大柄で、搭載されたエンジンは72馬力を発揮する1.3リッター直列4気筒OHCでした。
4代目ファミリアの特徴としては、他社がFFの小型車を開発するなかFRとしたことです。室内空間の広さでは不利になりますが、これまでの実績からの信頼性や、FRセダンが主流だった当時に、違和感なく乗り換えられるという効果もあったようです。
また、輸出にも積極的で、欧州では「マツダ323」、アメリカ市場では「マツダGLC」として販売され、オイルショックによる低燃費志向を背景にヒットします。
そして、次世代の5代目ではFFとなり大ヒットを記録。以降、2004年まで販売され「アクセラ」へとバトンタッチし、いまの「マツダ3」へと続いています。
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現在、コンパクトカーは国内で好調な販売を記録していますが、近年は軽自動車の爆発的なヒットに押され気味な印象です。
一方で、新型ヤリス、そして新型フィットも2020年2月に発売を控えており、両車とも燃費性能と安全性能が飛躍的に向上しているといいます。
この2台がコンパクトカー市場をけん引していくのは間違いありませんが、軽自動車の牙城を崩せるか、注目が集まります。
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