【トランクにバイクが積めるナイスアイデア!】遊び心満点のホンダ車5選
現在、軽自動車の販売が絶好調のホンダですが、かつてはユニークなクルマを数多く世に送り出していました。そこで、これまでに発売された遊び心満載なホンダ車を5車種ピックアップして紹介します。
ユニークなアイデアが詰まったホンダのクルマとは
軽自動車の「N-BOX」シリーズが大ヒット中のホンダですが、これまでも「オデッセイ」「ステップワゴン」「フィット」「ヴェゼル」といったスマッシュヒットしたモデルをいくつも生み出してきました。
一方、近年のホンダ車は随分と真面目になった印象もあり、かつてのようなアイデア満載だったクルマを作っていた時代を懐かしむ人もいるのではないでしょうか。
そこで、懐かしのクルマから現行モデルまで遊び心満点なホンダ車を5車種ピックアップして紹介します。
●ビート
1990年代初頭に、ホンダ、スズキ、マツダから軽スポーツカーが矢継ぎ早に発売されました。
それぞれ、ホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」、マツダ(オートザム)「AZ-1」で、頭文字をつなげて「ABCトリオ」と呼ばれ、人気となります。
ビートは1991年に発売されたオープン2シーターのオープンカーで、ルーフは樹脂コーティングされた布製の幌を採用して手軽にオープンにでき、優れたデザインが評価されました。
内装のデザインもゼブラ柄のシートや、オートバイ用をモチーフにしたメーターなど、ポップなイメージとなっていました。
エンジンは「アクティ」や「トゥデイ」で実績のあった660cc直列3気筒をリアミッドシップに搭載。専用のチューニングによって、自然吸気ながらライバルと同様に64馬力を発揮し、3連スロットルにより優れたアクセルレスポンスを誇りました。
また、ブレーキのタッチや、シフトフィーリングも秀逸で、発売当時、ホンダのエンジニアいわく「ビートは軽自動車ではない」と、中身は軽自動車の水準を大きく超えていた作りだったようです。
オートマチック車こそなかったものの、特別仕様の「バージョンF」「バージョンC」「バージョンZ」を発売するなど、バリエーションは豊富でした。
1996年まで生産され現在でも現存数は多く、2017年にはホンダが純正部品の再生産を始めたことで話題となりました。
●シティ
ホンダは、1963年から4輪自動車を生産していましたが、本格的な自動車メーカーとして世界的に認められたのは1972年の初代「シビック」発売からです。
シビックが2代目にモデルチェンジした際にボディサイズが大きくなったため、シビックに代わる「リッターカー(1リッターエンジンを搭載したクラスのクルマ)」を企画。それが1981年発売の初代「シティ」です。
シティはそれまでのコンパクトカーの常識と異なる高い車高と、短いフロントノーズ、全体を台形のイメージとしたデザインなど、非常にユニークなモデルでした。
一般的には奇異に映るシティでしたが、限られたサイズのなかで人が乗る空間は広く取り、エンジンなどが収まる空間は小さくする、という設計思想による機能美ともいえるデザインは、ユーザーから絶大な支持を受けます。
また「モトコンポ」という原付バイクが同時に発売され、シティのトランクに積めるというのも斬新なアイデアでした。
初代シティはシビックとともに大ヒットし、後に「シティ ターボ」「シティ カブリオレ」「シティ ターボII」、さらにハイルーフの「シティ マンハッタンルーフ」とラインナップを拡充していきました。
また、商用バンの「シティ プロ」もあり、オープンカーと商用車が同じ車体を共有するという世界的にも稀なモデルです。
●バモスホンダ
ホンダ「バモス」といえば、かつて販売されていたワンボックスタイプの軽乗用車ですが、バモスという名前はリバイバルしたもので、元となったのは1970年に発売された「バモスホンダ」です。
バモスホンダは「乗る人のアイデアによって、用途の範囲が無限に拡がるクルマ」として企画され、非常にユニークなデザインとなっています。
ベースとなったのは360cc空冷2気筒エンジンを搭載する軽トラックの「TN360」で、バモスホンダも軽トラックに分類されていました。
バリエーションは、2人乗り、4人乗り、4人乗りフル幌の3タイプで、基本はオープンボディでパネルタイプのドアは無く、パイプ式のものがドアの代わりに装着されているのみです。
シートにはキャンバス製防水シート生地が使われ、スピードメーターとコンビネーションメーターは丸型の防水タイプを採用。フロアの水洗いができるなど、幌を外した状態で不意に雨が降っても大丈夫なように設計されていました。
ボディのカラーリングや形状から軍用車をイメージさせ、オフロードも走れる雰囲気がありましたが、シャシは普通の軽トラックだったので、悪路走破性は高くありませんでした。
軽トラックとしての使い勝手は良好だったようですが、奇抜すぎるデザインで販売面では苦戦し、わずか3年で生産を終了。いまでは現存数も少なく希少なモデルです。
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