いまならヒットする!? 出るのが早すぎた感があるホンダのSUV5選

いまなら評価された!? 悲運な2台のSUVとは!?

●クロスロード

明らかに出るのが早すぎた感がある「クロスロード」
明らかに出るのが早すぎた感がある「クロスロード」

 1993年にホンダは、提携関係にあったローバーグループからミドルサイズの本格4WD車「ディスカバリー」のOEM供給を受け、初代「クロスロード」として販売を開始しました。

 当時はRVブームでしたが、ホンダのラインナップにはRVが無かったため、いすゞから供給されていた「ジャズ」や「ホライゾン」とともに、ホンダのRVラインナップを形成していましたが、1999年にすべてのOEM供給が停止され、消滅します。

 そして、2007年に登場した2代目クロスロードは、2代目「ストリーム」をベースにしたクロスオーバーSUVで、高い居住性を持った3列シート7人乗りのクルマでした。

 ボディサイズは全長4285mm×全幅1755mm×全高1670mmと全長の割に幅が広く、四角いボディと相まってワイドに見える、安定感あるデザインを採用。

 搭載されたエンジンはストリームと同じ最高出力140馬力の1.8リッター直列4気筒と、150馬力の2リッター直列4気筒が設定され、駆動方式はFFと4WDが選択できました。

 クロスロードは着座位置からフロントノーズ先端の見切りが良いため、市街地走行でも運転しやすく、日常の使い勝手に優れていましたが、当時はCR-Vの影に隠れて販売が低迷したため、2010年に生産を終了。

 しかし近年、デザインや手頃な大きさが再評価され、中古車市場では人気車種となっています。

●HR-V

「HR-V」の個性的なデザインは好き嫌いが分かれた!?
「HR-V」の個性的なデザインは好き嫌いが分かれた!?

 1998年にデビューしたホンダ「HR-V」は、同時期に販売されていた「ロゴ」のシャシをベースに、3ドアのワゴンタイプボディに大径タイヤを装着したクロスオーバーSUVです。

 外観は、伸びやかなサイドビューとキャビンが低くデザインされたスタイリッシュなフォルムで、ボディサイズも全長3995mm×全幅1695mm×全高1590mmとコンパクトな設計となっています。

 搭載されたエンジンは1.6リッター直列4気筒で、ホンダの可変バルブシステム「VTEC」によって125馬力を発揮するモデルと、通常のシリンダーヘッドで105馬力の2種類があり、1110kgから1190kgと比較的軽量なため、出力的には日常使用で不満のない数値です。

 駆動方式はFFと4WDが選べ、それぞれ5速MTとCVTが用意されていました。

 あまり欠点が無いように思えるHR-Vですが、致命的だったのが3ドアのみということで、加えて個性的なフロントマスクに好き嫌いが分かれたためか、販売は低迷。

 1999年には5ドア車が追加されましたが、販売は思ったほど回復せず、2003年には3ドア車の販売を終了し、2005年には5ドア車も生産終了となりました。

 なお、現在販売中の「ヴェゼル」ですが、海外ではHR-Vの名で販売されています。

※ ※ ※

 現在、ホンダのSUVというと「ヴェゼル」と「CR-V」の2台で、ヴェゼルはデビューから時間が経っているものの、販売は安定しており、CR-Vは北米市場で好調ですが、日本では低迷しています。

 SUVは強力なライバルが多いカテゴリーなので、ホンダも今後、何らかの手を打たないと厳しいかもしれません。

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