天皇皇后両陛下が乗った「御料車」ってなに? かつて上皇陛下が愛した「インテグラ」との違いとは

眉唾話にご注意! 民間から献上されたクルマ

 今回、紹介したクルマは、皇族の方が実際に乗られることを想定して開発、購入されたものであり、当然ながら一般市場に中古車両が出回るということは、保安上の観点からありえません。

1970年代の国産高級車のなかでも人気だった日産「プレジデント(1971年)」
1970年代の国産高級車のなかでも人気だった日産「プレジデント(1971年)」

 しかし、なかには「御料車を特別に譲ってもいい」というような怪しげな話が舞い込むことがあります。

 こうしたクルマの多くは、1960年から1970年代の国産高級車であり、実際に存在するものです。そして大層な鑑定書とともに数千万円から数億円前後の価値があるものだと話を持ちかけられます。

 こうしたクルマは本当に「御料車」なのでしょうか。高級車の販売をおこなう都内中古車店のオーナーは次のように語ります。

「かつては、皇室の慶事に合わせて、一般企業から皇室にお祝いの品を献上することが多くありました。ここでいう『御料車』とされるクルマもそうした類のものだと思われます。

 受け取りはしますが、実際の移動には本物の『御料車』が使用されるため、各地の御用邸などに配車された後しばらくして民間に払い下げされ、中古車市場に出回っているものと考えられます。

 こうした販売手法は、バブル期に多く見られました。もしかすると一度くらいは天皇陛下もご乗車されたかもしれませんが、それによって価値が大きく上がるというものではありません。数百万円からせいぜい1000万円程度の価値と考えるのが妥当でしょう。

※ ※ ※

 このように、ひとくちに御料車といっても、その中身はさまざまです。なかには、眉唾もののクルマも含まれている可能性がありますので、しっかりと理解することが重要です。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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