なぜ人気車が不人気に? トヨタ「ウィッシュ」がミニバン絶頂期のいま生き残れなかった理由とは
国内新車市場において、ミニバンは1990年代から現在に至るまで人気を維持しているボディタイプですが、常にユーザーニーズを汲んで進化を続けていて、かつて人気車種だったミニバンでも時代の流れにあわせて淘汰されることもあります。トヨタにも、16年前に販売ランキングトップ3を獲得したにも関わらず、現在は販売されていないミニバンがあるというのですが、いったいどういうことなのでしょうか。
ミニバン内でもトレンドが変化!? 現在のファミリー層が求める必須装備とは
ミニバンは1990年代のRVブームから現在まで数多くのモデルが人気となっていて、2019年8月と9月にはトヨタ「シエンタ」がミニバン初の新車販売ランキング首位を獲得するなど、直近も衰える気配はありません。しかし、すべての車種が人気を維持しているわけではなく、生産を終える車種も出ています。
なかでも、新車販売ランキングでトップ3に入ったことさえある人気モデルであったにも関わらず、現在は存在しない「ウィッシュ」というミニバンがかつてトヨタに存在したというのですが、いったいどんなミニバンなのでしょうか。
初代ウィッシュは、2003年に発売された5ナンバーサイズの3列シートミニバンです。5ナンバーサイズでかつ全高が1600mm以下に抑えられていたことから、多人数乗車できるにも関わらず運転がしやすく、かつステーションワゴンに近い形状のミニバンとなっていました。
後席のドアはヒンジ式が採用されていて、それがよりステーションワゴン的なデザインを強調しているといえます。
ウィッシュは発売初年度にあたる2003年に年間で15万台以上を売り上げ、新車販売ランキング(軽自動車と輸入車を除く)で3位を記録。早くも人気モデルの一員となりました。しかしその後ウィッシュの売れ行きは、急落することはないもののじりじりと下降傾向に入ります。
ウィッシュが販売台数を徐々に落とした理由のひとつとしては、車内の広さを確保してかつ両側スライドドアを装備した車種の人気が、長い年月をかけた後に現在のミニバン市場において確立されたことが挙げられます。
2019年現在のミニバン市場において人気の車種がどのようなものか見てみると、日本自動車販売協会連合会が発表する2019年上半期(1月から6月)の新車販売ランキングのなかで、トップ10にランクインするミニバンはすべて全高1600mm以上でかつ両側スライドドアを備えていて、ウィッシュの全高1600mm以下でかつ後部ドアがヒンジタイプという特徴とは異なることがわかります。
さらに、同じ現象はミニバン以外のボディタイプでも起きています。新車販売ランキング9位を記録したトヨタのコンパクトカー「ルーミー」も、より車高が高い全高1700mm以上&両側スライドドアという条件を備えています。
ルーミーは、ミニバンと同じくファミリー層をターゲットとして想定されており、実際にトヨタの販売店スタッフは「ルーミーは、ミニバンのように室内空間が広い点や、ミニバンより取り回しが良いといった部分が受けています。
いままでミニバンなどに乗っていたユーザーが、ちょうど良いサイズのルーミーとタンクに乗りかえることも多く、それが好調な要因だと思います」と説明するなど、運転しやすいコンパクトサイズでありながら、ミニバンの強みであったポイントを抑えている点が好評ということです。
同じく、軽自動車においてもこの傾向は顕著で、全国軽自動車協会連合会が発表する2019年上半期の軽自動車販売ランキングでは、首位から3位までを全高1700mm以上&両側スライドドアの「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるモデルが占め、こちらもファミリー層に人気です。
すなわち、ミニバンの主要顧客であるファミリー層にとって、車高の高さ(室内の広さ)と両側スライドドアには高い需要があり、ミニバンのみならずコンパクトカーや軽自動車であってもファミリー層がターゲットとなれば必須で装備をし始めてきたことから、車高が低くヒンジドアのミニバンであるウィッシュが相対的に人気を落としていったのだといえます。
初代ウィッシュはその後、2009年に2代目へモデルチェンジして若干売り上げを持ち直したものの、最終的には2017年で販売を終了しました。
トヨタお得意の二番煎じで作られた車でしょ?
他のメーカーで多少なりとも売れるモデルが
出ると、類に漏れず似たような車を作り
上手く行かないとメーカーごと傘下に取り込もうと
躍起になる。
恥も外聞もなく、節操の無い車作りを続ける
外道メーカーが日本一の自動車メーカーとは
日本の自動車産業の未来は暗い。
頑張れホンダ。