アニメのなかでもクルマはリアル! アニメ映画に登場した印象深い車5選
重要な役割だからこそリアルに描写されるクルマ
●マツダ「RX-7」【サマーウォーズ】
2009年に公開された細田守監督作品「サマーウォーズ」は、世界一安全といわれるセキュリティによって守られたインターネット上の仮想世界「OZ」(オズ)が、AIプログラム「ラブマシーン」によりハッキングされ、現実世界にも影響を及ぼしはじめたため、その原因となった高校2年生の「小磯健二」が仲間とともに解決に奔走する物語です。
憧れの先輩で健二が想いを寄せている「篠原夏希」から偽の恋人役のアルバイトに誘われ、夏希の曽祖母の家を訪ねます。そこで出会った警察官をしている夏希の又従兄「陣内翔太」の愛車はマツダ「RX-7」でした。
1991年に登場したFD3S型3代目RX-7は、世界で唯一のシーケンシャルツインターボロータリーエンジンを搭載するピュアスポーツクーペで、「モーターのように回る」と評価されたエンジンと新開発の前後ダブルウイッシュボーンサスペンションで「コーナーリングマシン」と呼ばれます。
劇中では若干デフォルメされていましたが、内装やコクピットはリアルに描写されています。最後は大破してしまいますが、「RX-7」と呼ぶセリフも用意されているなど、こだわりが感じられました。
●ダイハツ「ハイゼットデッキバン」【君の名は。】
2016年に公開され、社会現象にもなった新海誠監督による長編アニメーション映画「君の名は。」は、東京に暮らす男子高校生の「立花瀧」と、岐阜県飛騨地方の山奥に住む女子高生の「宮水三葉」の精神が入れ替わってしまう物語。
その主人公たちを乗せて隕石により壊滅した糸守町まで、ラーメン屋の主人が案内するシーンに登場するのがダイハツ「ハイゼットデッキバン」です。
軽商用車といえばトラックかバンが思い浮かびますが、ハイゼットデッキバンは、ハイゼットバンのリアドアから後方の車体上部を取り払い、荷室を荷台とした4人乗りの軽トラックで、ダブルキャブともいわれます。
背の高い荷物、汚れ物も載せやすい万能のオープンデッキながら4名乗車が可能なことから、工事関係者や園芸事業者が、道具や植木などを積んで移動するのに重宝する仕様です。
また、荷台の汚れを気にせずに済むことから、釣りやサーフィン、キャンプなどのアウトドアレジャー好きに利用されることも多いようです。
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アニメ映画は、かつて子どもが見るものと思われていた時代とは違い、近年の作品は大人たちが見ても楽しめるように、クルマのディテールだけでなく、さまざまなモノが細かく描写がされていることが多くなっています。
なかでも劇中に実在の場所、地域が登場すると「聖地巡礼」として作品のファンが集まるなど、社会現象として取り上げられるほどです。
クルマの場合も作品のヒットにより注目されると、実際の売上に影響が出るかもしれません。
検証したわけではないが、記憶だと『メガゾーン23』を見ていて劇中の自動車が車名が分かるくらいリアルになったと感じた。主人公が乗る車でもなく背景の一部のような車がだ。