日産「GT-R」が2022年で販売終了? 600馬力の新型NISMO仕様は最後の高性能モデルとなるか

日産が誇るスーパースポーツカー「GT-R」。そのNISMO仕様の試乗会がおこなわれました。そこでは、「2022年の騒音規制によって高性能なGT-R」の販売が終了する可能性があるという話が出たといいます。約2年後に販売終了の可能性があるなかで、最新のNISMO仕様はどのような進化を遂げたのでしょうか。

騒音規制でGT-Rが販売終了?

 とても残念なことながら、日産「GT-R」のような「エンジンだけで走る高性能車」を新車で買えるのは、2022年までになりそうです。

 あと2年弱と迫るなかで日産は、日本車史上もっとも高い性能を持つGT-R NISMOを出してきました。新しいモデルは、どのような進化を遂げているのでしょうか。

ここまで高性能なGT-Rは最後かもしれない? GT-R NISMO(2020年モデル)
ここまで高性能なGT-Rは最後かもしれない? GT-R NISMO(2020年モデル)

 2022年には、厳しい騒音規制(ハイブリッド車程度の走行音しか許されない。販売済みの車両は対象外)が施行され、この規制はすでに販売されているモデルも対象にするため、発効と同時にクリア出来ない車種は登録出来なくなるといいます。

 日産としても「こういったクルマは二度と作れないので」ということなのでしょう。前後バンパーやボンネットなどに、樹脂やアルミより軽量のカーボン素材を採用し、ブレーキもレーシングカーのようなカーボンセラミック製のローターを使ってます。

 価格は2420万円(消費税込)。同じくらいの性能を持つヨーロッパのスーパーカーと比べれば割安かもしれません。ブレーキだけで400万円以上し、バンパーも前後それぞれで250万円程度と高価。しかもGT-R NISMOの場合、カッコ良さを追求しただけじゃありません。「格闘家!」のイメージで、走らせて真価が解るクルマでした。

 当然の如く試乗会は、袖ケ浦フォレストレースウェイです。チーフエンジニアの田村氏は「全開で楽しんでください」。とはいえ600馬力もあり、300馬力級のスバル「WRX STI」やホンダ「シビックタイプR」だって手強いです。

 普通ならそう簡単に操れるシロモノじゃありません。じゃ腰が引けるかとなれば「いいえ!」。というのも筆者(国沢光宏)は国際試乗会ですでに試してるからです。

 そのときもサーキットでしたが、最初にハンドル握って走り出したときは「大丈夫かな?」。けれど1ラップしただけで「素晴らしい!」という印象に変わりました。

 600馬力というパワーを足回りがキチンと受け止め、強力なブレーキで速度をコントロール出来るから。粗暴なストリートファイターじゃなく、文字通り格闘家です。

 アクセルを全開すると4つの太いタイヤに強烈な駆動力が掛かります。しかし直線ならホイールスピンせず車体を引っ張り、コーナー立ち上がりでは適度にドリフトするイメージ。

 タイヤが空転して暴れたり、突如横方向に滑ることもなく、挙動としてはマイルド。ただ、加速力がメチャクチャに高く、100km/hまで3秒以内なのです。

【画像】これがファイナルモデルか!?進化を極めたGT-R NISMO(33枚)

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