ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れるとどうなる? 間違えて軽油を入れたときの対処法とは
ガソリン車に「軽油」を入れたらどうなる?
ハイオクとレギュラーは、指定のガソリンを入れる方が好ましいということがわかりましたが、ガソリンエンジン搭載車に軽油を入れてしまった場合はどうなるのでしょうか。
前出の整備士は、次のように話します。
「ガソリン車に軽油を給油すると壊れる可能性が高いです。ガソリンと軽油では性能や特性が違うからです。
たとえば、圧縮比が異なります。ガソリンは常温でも燃えやすい性質を持っているので、それほど高い圧縮比でなくても発火プラグを活用して燃焼させていますが、軽油は高温高圧にすることで自然着火する特性を持っています。それくらい燃焼温度と圧縮率が違う、まったく別の燃料なのです。
ガソリンと軽油を入れ間違えてしまうと、異音や振動などのノッキングが発生し、黒煙(不完全燃焼状態の燃えカス)が大量に出て、エンジンを大きく痛めるかエンジンブローしてしまいます」
ガソリンと軽油はどちらも同じ石油から精製されるのですが、ガソリン車に軽油を、ディーゼル車にガソリンを絶対に入れてはいけません。
もし間違って給油してしまった場合は、速やかにエンジンを止めて、ガソリンスタンドなどでタンク内の燃料を抜いてもらう必要があります。
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「軽自動車」だから「軽油」を給油するものと勘違いして、クルマをダメにしてしまうケースがあるといいます。最近は「セルフ式ガソリンスタンド」が増えているので、ついうっかり間違えることがあるようです。
自分で所有するクルマであれば油種は把握しているものですが、他人のクルマやレンタカーなど、乗り慣れていないクルマに給油する際は、どの燃料を給油すべきなのかを再確認して、正しい燃料を給油するようにしましょう。
『高い圧縮比にならないとしっかり燃えない』ではなく、『高い圧縮比でも圧縮熱で発火しない』が正しい表現です。
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。