いまなら評価される!? 一代で消えたけど復活してほしい車5選
出るのが早すぎた2台のSUV
●トヨタ「FJクルーザー」

レトロなイメージの外観と、最新技術が融合したトヨタのSUV「FJクルーザー」は、先に発売された北米で人気に火が着き、日本では2010年から販売されました。
シャシやドライブトレインは「ランドクルーザープラド」譲りで悪路走破性が非常に高く、見た目を裏切る本格的なオフローダーでした。
外観同様にドアもユニークで、前後方向に開くいわゆる観音開きの4ドアになっているのもFJクルーザーの特徴です。
国内外でヒットしたクルマですが、2014年に北米での販売が終了し、そのほかの国と日本でも次々と販売が終了します。
いま、SUVが世界的に売れていることを考えると、FJクルーザーは出るのが早すぎたのかもしれません。
ちなみに、南アフリカや中東では、いまも新車の販売が継続されており、優れたデザインと悪路走破性の高さが延命のポイントなのかもしれません。
●日産「ラシーン」

日産「ラシーン」は1993年の「東京モーターショー」にコンセプトカーとして出展され、翌1994年に発売されたコンパクトRVです。
ラシーンは、全車4WDで本格的なオフロード車の雰囲気がありつつも、低い車高というクロスオーバーSUVの先駆け的存在で、発売開始からヒットし販売終了までに7万台以上も売れました。
ボディサイズは5ナンバー枠に収まる手頃な大きさで、ステーションワゴンタイプのボディは普段使いやレジャーにも適した実用性がありました。
エンジンは当初1.5リッター直列4気筒を搭載していましたが、1997年のマイナーチェンジで、1.8リッター直列4気筒に変更。さらに1998年にはスポーティグレードの「ラシーンフォルザ」が追加され、最高出力145馬力の2リッター直列4気筒が搭載されました。
そして、フルモデルチェンジすることなく2000年に生産を終了しますが、19年経ったいまも中古車が人気で、カスタマイズを手掛けるラシーンの専門店もあるほどです。
※ ※ ※
消えてしまったクルマは数多くありますが、どれも明確な理由が存在します。
それは、環境対応や安全基準の対応ができなくなったことや、基本設計が古くなったことなどですが、すべてこれらの背景には商品力の低下によって売れなくなったことがあります。
売れているモデルなら、コストを掛けてでもモデルチェンジや改良をおこないますが、掛けたコストに見合う売上が見込めないと判断されれば、生産を終了するしかありません。
しかし、秀逸なデザインであったり、優れた性能やパッケージングでも生き残れなかったモデルがあるので、商品開発というのは我々が考える以上に難しいということでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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