GT-Rだけじゃない! 記憶に残る日産の高性能車5選
後継車なく日産最後となったハイパワーコンパクト
●エクストレイル GT

2000年に発売された初代「エクストレイル」は、オフロード走行もこなせるミドルクラスのSUVです。
全長4445mm×全幅1765mm×全高1675mmと日本の道でも手ごろなサイズで、価格は約200万円からと比較的安価だったので、ヒット作になりました。
発売の翌年には「GT」グレードが追加されますが、かなりインパクトのあるモデルでした。
GTに搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒DOHCターボで、最高出力280馬力を発揮。トランスミッションは4速ATのみでしたが、それでもSUVらしからぬ怒涛の加速力を誇っていました。
このエンジンは「シルビア」などに搭載されていた「SR20型」をベースにチューニングされた「SR20VET型」で、SRシリーズでは唯一280馬力を達成した記念すべきエンジンです。
なお、このエンジンはエクストレイルのみに搭載されただけで、当時のシルビアなどスポーツモデルには搭載されませんでした。
●パルサーGTI-R

かつて日産は国内外のラリーへ積極的に参加していました。1958年の豪州ラリーでのクラス優勝から始まり、世界ラリー選手権ではサファリラリーなど数々の優勝を重ねてきました。
その世界ラリー選手権(以下、WRC)の出場において、最後のベース車両だったのが1990年に発売された「パルサーGTI-R」です。
GTI-Rは4代目「パルサー」の高性能モデルとして、当初からWRCへの参戦をにらんで開発されました。
エンジンは2リッター直列4気筒DOHCターボの「SR20DET型」を搭載し、最高出力は230馬力を発揮。トランスミッションは5速MTのみで、駆動はフルタイム4WDシステム「アテーサ」が採用されています。
ボンネット上にはインタークーラーへ走行風を導入するダクトと、巨大なリアルーフスポイラーを装備して、ほかのグレードとは明確に異なる外観に仕立てられていました。
前出のブルーバードに比べコンパクトな車体に強力なエンジンを搭載しており、ラリーカーとしてのポテンシャルを秘めていましたが、主戦場であるグループAでのラリーでは最高位が総合3位と結果を残せませんでした。
結局、1992年のシーズンをもって日産はラリーから撤退を発表。GTI-Rは後継車もなく悲運のマシンとなってしまいました。
※ ※ ※
いまよりも高性能車が多く販売されていたころは、モータースポーツと密接に直結していた印象があります。
実際に、今回紹介した5車種のうち3車種はモータースポーツに参戦していました。やはり、競技に参加することで、クルマの高性能化が促されたということでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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