初代ダイハツ「ミラ」発売から39年 最新の「ミライース」は軽自動車の原点に立ち返った!?
現在、ダイハツ「ミラ」は「ミライース」として低燃費と低価格を追求した車種と、女性をターゲットとしてシンプルな雰囲気を受け継いだ「ミラ トコット」といった車種構成となっています。では、初代ミラはどんなクルマだったのでしょうか。
軽ボンネットバンブームを牽引する「アルト」の対抗馬として登場した「ミラ」
1979年にスズキが初代「アルト」を発売すると、驚異的な低価格で大ヒットとなり、各メーカーが追従して軽商用車を発売したことで軽ボンネットバンブームが起こりました。
ダイハツもアルトと同様に、1980年に軽乗用車「クオーレ」の兄弟車として、商用車登録の「ミラ クオーレ」を発売。アルトが低価格を最大の武器にしていたところに、スタイリッシュな外観のデザインで登場すると、女性を中心に人気となります。
そして、常にアルトの競合車種として、ミラはモデルチェンジやラインナップの拡充を繰り返していきました。
その後、多様化するユーザーニーズに対応するため、2011年に「ミライース」を発売。2018年には一旦ミラの名前は消えますが、「ミラ トコット」が発売されたことで現在でもミラシリーズは継続されています。
そこで、初代ミラと最新のミライース、ミラ トコットの特徴を紹介します。
●「アルト」よりモダンなルックスで、女性に人気となった「ミラ」
1976年に改訂された軽自動車規格により、各メーカーが360ccから550ccへと排気量の拡大と、全長3200mm×全幅1400mm×全高2000mmの新規格サイズへの対応を余儀なくされました。
各メーカーの対応がひと段落した1979年に、割り切った簡素な装備で徹底的にコスト削減をおこない、当時は物品税がかからなかった軽商用車のメリットを活かしたスズキ「アルト」が発売され、47万円という低価格で大ヒットします。
軽自動車のマーケットでスズキと競合していたダイハツもアルトと同様に、軽乗用車「クオーレ」の商用車版である「ミラ クオーレ」を1980年に発売。
フロントを低くしたボンネットフードや角型ヘッドライト、その後の軽ボンネットバンで主流となった縦型レイアウトのテールランプなど、いかにも低価格車のデザインだったアルトと比べるとモダンな見た目で、とくに女性を中心に人気車種になります。
同モデルは排出ガス規制が緩い商用車のため、比較的低コストで製造することが可能で、他車種から流用した550cc4サイクル直列2気筒エンジンを搭載した、ベーシックなFF車に仕立てられました。
さらに、ボディサイズを全長3195mm×全幅1395mm×全高1370mmとしたことで、アルトより背が高い分だけ室内空間を広く取れたこともあり、アルトの2サイクルエンジンの音と排気の煙を嫌う層からは、広く受け入れられました。
1983年には、軽自動車初となるターボエンジンを搭載した三菱「ミニカ エコノ ターボ」を追従するように、最高出力41馬力(グロス値)を発揮するターボエンジン搭載車も追加ラインナップ。ブレーキもフロントにディスクブレーキを採用するなど、上級なイメージで人気となります。
そして、1985年に2代目が発売されて、バトンタッチすることになり、2代目以降もスズキとの争いは、さらに激化していきます。
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