猛暑で車の部品が溶けた!? タイヤのバーストやETC不具合など、暑さが原因の衝撃トラブルとは
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皆さんはクルマから降りる際、ETCカードを抜いていますか。炎天下となる屋外の駐車場では、夏はとくに抜いたほうが安全です。
というのも、ETC車載器(ETCカードを入れる機械)の設置場所にもよりますが、後付けの車載器でフロントガラスの真下、直射日光を受けるダッシュボードにセットされている場合は、入れっぱなしのETCカードが長時間60度から70度の高温に晒されることになり、熱に弱いICチップ部分がダメージを受けることがあります。
熱でダメージを受けると、ETCゲートに近づいても反応しなくなり、ゲートが開かないトラブルに見舞われる恐れがあるので、注意が必要です。
また、オートライトの義務化に対応したマツダ「マツダ3」では、猛暑によるオートライトの不具合も報告されています。具体的には熱により、オートライトのセンサーにエラーが発生するとのことで、エアコンをつけてしばらく冷やしておくと正常に戻るようです。
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一般的な乗用車で起きる猛暑が原因のトラブルがある一方、フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカー、とくにちょっと古い年式のモデルでありがちな猛暑トラブルには、どういったものがあるのでしょうか。
1970年代のものから最新モデルまで、多くのスーパーカーを扱っているスーパーカーアドバイザーの伊藤隆利さん(ガラ・オートモーティブ株式会社営業主任)は、次のように話します。
「おそらく猛暑が原因かな、と思われるトラブルは数多くあります。イベントへの参加で炎天下に約3時間放置したのちクルマに戻ると、ルームミラーが脱落していたり、パワーウインドウが動かないといった事例がありました。どちらのモデルも旧車のフェラーリです。
また、スーパーカーでお決まりのトラブルとしては、エアコンの使用によるエアコンコンプレッサーの故障やガス漏れ、バッテリーの“死亡”によりエンジンが始動しない、といったことなどがあります。
最新のスーパーカーではこのようなトラブルはありませんが、クラシケ(クラシック)フェラーリなどの場合はよくあります。そのため、真夏に乗ることを控えているオーナーが多いのも事実です。
なお、古いスーパーカー全般にいえることですが、昔のボディ塗装は質が悪く、熱害によって塗装面を傷めてしまう危険性があります。そのため、炎天下は1番の大敵です。
加えて、フロントウインドウ、リアウインドウなども、古い車両にはUVカットや紫外線対策品はないので、オーナーは運転中もかなり日焼けします。
新旧問わずいえることは、猛暑により炎天下に放置すれば、外装や内装を少なからず傷めてしまうことですね」
8月も間もなく終わりとなりますが、猛暑で蓄積されたクルマへのダメージが形になって出てくるのはこれからです。大事故につながる前に、運転前の点検、整備をおこなうことが重要だといえます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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