世界で1番生産された車トヨタ「カローラ」 半世紀経っても愛され続ける理由とは
1966年に初代が発売されてから半世紀もの間、人々から親しまれているトヨタ「カローラ」。これまでに登場した12代におよぶモデルのなかから、特徴的なモデルをピックアップして紹介します。
歴史に残る人気モデル、エポックメイキングなカローラはどんなクルマだった?
トヨタ「カローラ」は、1966年に初代が発売されてから、半世紀もの間、ユーザーから親しまれてきました。現在までに発売されているモデルは、12代にも及びます。
カローラは長い歴史のなかで、どのような変化を経て、現在に至っているのでしょうか。12代のなかでも特徴的だったモデルをピックアップして紹介します。
●初代カローラ
初代カローラは、排気量800ccの「パブリカ」と、1.5リッターの「コロナ」の間にあたる車種として、1966年に発表されました。
パブリカは高水準な性能でしたが、装備が簡素であったため販売台数は低迷。その失敗を受け、カローラは性能だけではなく品質や快適性、経済性にも力を入れました。
最大のライバルだった日産「サニー」をはじめ、当時の大衆車の多くは排気量が1リッターであったため、カローラは100ccプラスした排気量1.1リッターとして、「プラス100ccの余裕」というキャッチコピーで発売します。
発売当初は2ドアセダンのみでしたが、1967年のマイナーチェンジでは4ドアセダンと2ドアバン、後に「トヨグライド」と呼ばれる2速ATを搭載した仕様が設定されました。
●3代目カローラ
「30(さんまる)」の愛称で呼ばれる3代目カローラは、1974年に発売されたモデルです。排出ガス規制や衝突安全性に対応するため、ボディが拡大化されました。
ボディタイプは従来の2/4ドアセダン、2/4ドアバン、ワゴンに加え、2ドアハードトップと6種類となります。搭載される機構は先代と変わらないものの、改良を重ね3代目の生産末期までに「53年(1978年)規制適合」を達成しました。
3代目カローラは歴代最多の生産台数となり、車名別の生産台数では世界1位を獲得しています。
●5代目カローラ
1983年に発売された5代目カローラは、カローラ初となるFF方式を採用しました。FF方式が採用されたのはファミリー系モデルのみで、クーペ系はいままでと同様FR方式とし、スポーツ性を高めました。
FR方式となったクーペ系のカローラレビンはこの後、型式「AE86」から名付けられた愛称「ハチロク」として人気を博すのです。
ファミリー系モデルのボディタイプは4ドアセダンと5ドアリフトバックの2種類のみとなっていて、ワゴンは先代の継続販売というかたちがとられました。また、この代のカローラから国内向けにドアミラーを採用しています。
カローラは5代目が発売された1983年に、当時では日本車初の生産累計1000万台を達成しています。
●6代目カローラ
6代目カローラは「クラスを超えた世界のハイクオリティ車」として、1987年に発売されました。4代目カローラのステーションワゴンとバンは、セダンより3か月遅れてフルモデルチェンジされます。
先代の5ドアリフトバックがラインナップ落ちしたことで、6代目カローラは4ドアセダンとステーションワゴン・バンのみとなりました。同年10月にはセダンにフルタイム4WDが追加され、降雪地などでも実用的に使えるような仕様となっています。
6代目カローラは、こだわりの高品質な装備によりユーザーから評価を得て、なおかつバブル景気と重なったことにより、爆発的なヒットとなります。
1990年の新車販売台数では30万台を記録し、2010年のプリウスが31万台を記録するまで国産車では最多の販売記録でした。
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