夜の「無灯火走行」なぜ減少しない? 車のメーターがライト点灯を遅らせる訳とは
夜間にも関わらず、ヘッドライトをつけずに走るクルマを見かけることがあります。最新の安全技術を用いても、撲滅することは難しいのでしょうか。
クルマの無灯火走行、減少しない意外な理由とは
夕方から夜にかけてクルマを運転していると、ヘッドライトをつけずに走行する無灯火走行車に遭遇することがあります。
周囲を走行するクルマにとって危険きわまりない存在ですが、なぜ無灯火で走り続けるクルマが存在するのでしょうか。
夜間のクルマの無灯火走行は、ほかのクルマはもちろんのこと、歩行者や自転車にとっても非常に危険です。
また、れっきとした交通違反行為として、道路交通法第52条でも定められており、違反点数1点、反則金は大型車で7000円、普通車・二輪車で6000円、そして小型特殊車と原付で5000円が課せられます。
※ ※ ※
前述した道路交通法第52条では、ヘッドライトをつけるべき「夜間」について、「日没時から日出時までの時間をいう」と定義しています。国立天文台によると、日没は「太陽の上弦が地平線に接したとき」とのことですが、この日没時刻の前後に、交通死亡事故が多く発生しているのです。
警察庁の発表によると、2013年から2017年の5年間の交通死亡事故発生状況を分析すると、17時台から19時台に多く発生していることが明らかになっています。これは日没時刻や、日没時刻の前後1時間を指す「薄暮(はくぼ)時間帯」に重なる時間です。
そして薄暮時間帯には、自動車と歩行者が衝突する事故がもっとも多く発生していると説明しています。
そのため、交通事故防止のためには、日没より早くヘッドライトの点灯をおこなう必要があるのです。
しかし、JAFが2014年10月15日から同年11月4日の晴天時のみを対象におこなった調査によると、日没から5分以内のヘッドライト点灯率は22.8%で、日没10分後から5分以内の点灯率も72.7%となっています。
なぜ、日没したことがわかりやすい晴天時であっても、ヘッドライトをつけるタイミングが遅れてしまうのでしょうか。
原因としては、近年発売されたクルマに「自発光式メーター」が搭載されるケースが増えたことが考えられます。
自発光式メーターとは、クルマのキーをオンにすると、昼夜問わずメーターの文字や針が発光するタイプのメーターです。
従来のメーターは、ライトをオンにしていないとメーターが暗いままなので、ヘッドライトをオンにするタイミングを判断することが容易だったのですが、自発光式メーターは周囲が薄暗くなってもメーターの視認性が落ちないので、ライトを付け忘れる、ということが考えられるのです。
しかし、クルマにどのような装備がついていたとしても、ヘッドライトの点灯が運転者の義務であることに変わりはありません。
警察庁は、「薄暗くなる前からヘッドライトを意識的に使用する『早め点灯』をおこない、自分のクルマの存在を周囲に知らせるようにしましょう」と呼びかけています。
日本メーカーのコスト優先、安全意識の低さの問題。10年以上も前のドイツ車の自発光メーターでは、周囲の明るさにあわせてメーターも暗くなり、点灯しないとメーター見えなくなる仕組みが搭載され(しかも新車価格で300万の最低グレードでも)ドライバーに点灯を促している。
しかし、数年前に新車で購入した日本車でも装備せれてない。
本来なら、予防安全装備も率先して標準装備にすべき某巨大会社が、燃費にしか興味がないため後手後手に回って暴走自動車を生み出してきたのと根は一緒。
秋田は12月~3月頃までは雪で視界はめちゃ悪いです。しかし車のヘッドライトを点けなくても運転は出来るんです。ヘッドライトは暗い時だけ点灯すれば良いのだ!と思っているドライバーは結構います。
朝晩、他車がヘッドライトを点けていても、豪雨や吹雪で視界が悪くてもお構いなし。困ったものです。