煽られたら「まず譲る」 あおり運転の遭遇時に絶対にやってはいけないこととは
高速道路や一般道などで、あおり運転による事件や事故が後をたちません。あおり運転の被害に遭わないためには、どのようなことに注意して運転すればいいのでしょうか。
あおり運転被害に遭いやすい人と遭わない人の違いとは?
あおり運転の多くは、追い越し車線で後続車が車間を詰めて来ることから始まります。
しかし、同じ状況でも重大な事件や事故につながる場合と、あおり運転の被害とは無縁の人もいます。その違いはどのようなことなのでしょうか。

ここ数日、高速道路の本線上で発生したあおり運転の動画が話題になっています。報道によると、加害車は神奈川県内にある自動車販売店の試乗車で、全国数か所で同じドライバーによる(であろう)あおり運転の被害が報告されていました。
加害車は被害車を執拗に追いかけ、また、蛇行運転や急な減速などで進路を妨害し、挙句の果てには本線上に車を停めさせて窓越しに被害車のドライバーに暴力を振るうという酷い内容です。
本線上に車を停めることは、自身にも命の危険があります。それすら冷静に考えられない常軌を逸した行動ですし、昨今ではドライブレコーダーに記録されている可能性が高いのに、窓の外から暴力を振るうなど、加害車側のドライバーも完全に冷静さを失っています。ここまでくれば、話し合いでの解決なんて絶対に不可能でしょう。
しかし、ここまで酷いあおり運転の加害者、被害者になるまでには、何らかの(それが理不尽なものであっても)理由があるはずです。
最初は小さなトラブルと不快感から始まるあおり運転を、重大な事件に発展させないために、善良なドライバーはどんな行動をするべきでしょうか。
あおり運転防止を呼び掛ける警察庁のウェブサイトには、このように書かれています。
「車を運転する際は、周りの車の動きなどに注意し、安全な速度での運転を心掛け、十分な車間距離を保つとともに、無理な進路変更や追越し等は絶対にやめましょう」
注目すべきは最初の部分、「周りの車の動きなどに注意」です。いい換えると、「あおり運転の被害に遭う人は、周りの車の動きへの注意が足らない」つまり、周囲の空気が読めない、無知なドライバーということになります。
繰り返しになりますが、あおり運転の多くは、後続車からの車間詰めに始まります。周囲の交通に敏感で運転が上手なドライバーは、これに気づけばすぐに後続車に道を譲るでしょう。
そもそも、運転が上手な人、賢いドライバーは、「追い越し車線は追い越しのためにだけ使う車線」だと知っているはずなので、そこをのろのろ走るようなことはしないので、煽られることもほぼないわけです。
あおり被害に遭いやすい人は、自分があおられていることになかなか気づきません。追い越し車線を走り続けることが、道交法の「車両通行帯違反」となることももちろん知らず、車線を塞ぐかのようにゆっくりした速度で追い越し車線を走り続けます。
その行為が後続車の不快感と怒りを増大させ、やがて重大なあおり事件に発展するケースも少なくないのです。







