軽ワゴンは背が高い方が良い? ダイハツ「タント」の陰に隠れるノッポ「ウェイク」が売れない理由とは

背が高いのに売れない!? ダイハツ「ウェイク」売れ行きの謎

 では、軽自動車は「背が高ければ高いほど売れる」といって良いのでしょうか。

ダイハツ「ウェイク」
ダイハツ「ウェイク」

 ダイハツ「ウェイク」は、軽乗用車のなかでもっとも背の高い軽自動車です。全高は1835mmと、同社の売れ筋スーパーハイトワゴンであるタントの1755mm(2WD仕様)と比べてさらに80mmも高く、頭一つ抜けた存在といえます。

 ウェイクにも両側スライドドアが装備されていることから、スペックだけ見ると売れ筋モデルとなりそうなクルマではありますが、残念ながら2019年上半期の軽自動車販売ランキングでは15位(1万2726台)にとどまっています。

 なぜ、ウェイクは同社のタントをはじめとした売れ筋スーパーハイトワゴンほどの人気を獲得できていないのでしょうか。

 考えられる理由としては、車両価格の違いが挙げられます。

 タントのエントリーモデルである「L(スマートアシスト非装着車)」グレードの価格は税込122万400円(消費税込、以下同様)に設定されています。一方、ウェイクのエントリーモデルである「D」グレードは135万円となっており、割高感は否めません。

 また、タントには独自の魅力として、助手席側に設けられた大開口ドア「ミラクルオープンドア」があります。

 2007年に登場した2代目モデルから採用されているこのドアは、助手席側ドアとスライドドアの間の柱がドアに内蔵されることで、スーパーハイトワゴンの特徴である乗降性をさらに向上させる装備です。

 ウェイクの人気が伸び悩む理由としては、ダイハツの販売店を訪れたユーザーが、展示車両や価格表を見比べて比較検討した結果、割安でかつ使い勝手の良さが分かりやすく伝わるタントを選ぶことが一因だと考えられます。

※ ※ ※

 ウェイクにも、室内高1455mm(タントは1370mm)といったスペックをはじめ、ほかのクルマにはない魅力があります。

 しかし、ユーザーにメリットが伝わりやすい使い勝手の良さといった部分では、タントの方が優勢だといえるでしょう。

 背が高い車種が人気となっている軽自動車市場ですが、「高ければ高いほど売れる」というわけではないのです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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