なぜ教習車にもこだわる? マツダが新型投入してまで教習車を作り続ける理由とは
MAZDA2セダンをタイから輸入して日本で教習車に架装
新型マツダ教習車のベース車両は、マツダパワートレインマニュファクチャリング(タイランド)で生産される日本未導入の「MAZDA2セダン」で、車両を日本に輸入して国内で教習車に架装します。
日本では、2019年7月18日に「デミオ」が「MAZDA2」へと車名変更すると同時に、デザインや装備を変更していますが、MAZDA2セダンの内外デザインや装備は、日本仕様のデミオ(つまりMAZDA2に車名変更する前)に準じています。
そのため、GVC(G-ベクタリング コントロール)は装着されますが、GVCプラスは設定がありません。
なお、新型マツダ教習車は個人向けには販売されず、教習車専用モデルとして全国の自動車教習所などに向けた限定販売方式をとっています。
教習車として認定されるには、道路交通法に定められた規則に合致していなければなりません。その規則とは、乗車定員が5名以上、全長4400mm以上、全幅1690mm以上、ホイールベース2500mm以上、前後トレッド1300mm以上と、おもにボディサイズへの規則が多く、加えて、教習/検定用に指導員向けのインナーミラーやサブブレーキなどが必要です。
ただし、こうした規則に則っていればボディ形状やエンジン形式は問われません。また、MTとATで教習や検定がおこなわれるため、市場からは両方のトランスミッションが求められます。
新型マツダ教習車は、乗車定員が5名、全長4410mm、全幅1695mm、ホイールベース2570mm、前:後トレッド1495mm:1485mmと規則に合致していて、1.5リッター直列4気筒DOHCのSKYACTIV-G(107PS/14.2kgf・m)を搭載。車両重量は6速MTモデルが1050kg、6速ATモデルが1080kg、最小回転半径4.7mです。
なお、乗用車の教習車で6速化されたトランスミッションを搭載したのは、このマツダ教習車が初めてです。
年間販売目標は800台で、2019年6月には第1号車が広島県にある公認自動車教習所「ロイヤルドライビングスクール」に納車され、すでに教習車として活躍しています。
参考までに、従来型マツダ教習車(カッコ内は2014年2月現在のカタログ数値を用いた新型との比較)は、乗車定員が5(±0)名、全長4610(+200)mm、全幅1795(+100)mm、ホイールベース2700(+130)mm、前:後トレッド1555(+60)mm:1560(+75)で、1.6リッター直列4気筒DOHC(105PS/14.6kgf・m)を搭載し、車両重量は5速MTモデルが1210kg(+160)、4速ATモデルが1240(+160)kg、最小回転半径5.3(+0.6)mでした。
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