独走N-BOXに待った! スズキ ダイハツはホンダ一強を崩せるのか? 人気軽モデルを比較
人気モデルの命運を分けたのは室内空間か?
次に、車内の広さを比較します。N-BOXが販売台数トップに君臨し続けているのは、この車内空間の快適さによるものだといわれていますが、3車種でどれほどの違いがあるのでしょうか。
前後の広さである「室内長」、高さである「室内高」の数値に加え、そのほかにシートのアレンジ方法なども比較していきます。
N-BOXは室内長224cm×室内高140cmという広さです。スライドシート仕様モデルであれば、助手席が後方に最大57cmスライド可能となっています。
スペーシアは室内長215.5cm×室内高141cmです。シートのロングスライド機能は設定されていません。
タントは室内長218cm×室内高137cmとなっており、新型モデルでは38cmの助手席ロングスライドと、54cmの運転席ロングスライド機能が備わりました。
これらの比較において、N-BOXとタントの武器であるシートスライド機能が際立ちました。
軽自動車を選ぶ客層のうち、子育て世代では後部座席の子どもとコンタクトを取りやすいという点は大きなポイントとなっているようです。
また、介護者のいるユーザーにとっても、室内空間の使い勝手が良いことは介護利用での利便性向上に繋がるという意見も多く見られます。
価格を比較します。比較にあたっては、燃費と同様にFF車における最安値の車両価格(消費税込)を用います。
N-BOXは、138万5640円(G・Honda SENSINGグレード)、スペーシアは127万4400円(HYBRID Gグレード)、そしてタントは130万6800円(Lグレード)です。
最安値グレード同士の比較のため、一概にどのモデルが安いといい切れるものではありませんが、参考にはなるでしょう。
「燃費」「車内スペース」「価格」で比較しましたが、大きな差が見られる点は車内スペースとなりました。N-BOXは助手席後方スライド距離の長さが人気の決め手とされています。
直近で公開されている2019年5月の月間軽自動車売上データでは、1位N-BOXが2万2231台と圧倒的であり、2位はスペーシアで1万3391台となっています。
タントは日産「デイズ」に抜かれ4位となってしましたが、このときのデータは先代タントの販売台数であるため、新型タントの販売実績が出るのはまさにこれからです。
N-BOXの助手席後方スライド57cmに対し、運転席後方スライド54cmを新装備した新型タントは、N-BOX一強となっている国内軽自動車業界にどのような風を吹かせてくれるのでしょうか。スペーシアの販売動向も含め、今後の軽自動車市場に注目です。
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