17年ぶりにスープラが復活できた背景に人気「映画」 トヨタが今でも感謝する主演俳優とは
3日間だけのために作られた「幻のスープラ映画」とは
2019年5月17日から19日の3日間、お台場のメガウェブで新型スープラの発表イベントが華々しく開催されました。その一角では「SUPRA復活記念 ワイスピ名場面爆音上映会」と銘打った25分間の映画も上映されました。
1作目から8作目までの名場面が次々に登場するという内容で、とくに7作目『スカイミッション』のラストシーンに改めて涙を流した人も多かったように思います。
ウィズ・カリファの「SEE YOU AGAIN」が流れるなか、ブライアンの白いスープラとドミニクのダッジ「チャージャー」が並走しながら、やがてそれぞれの道へ走り去っていく有名すぎるシーンです。
ところで、なぜトヨタはこのような名場面を集めた映画を作ったのでしょうか? トヨタの広報担当者は次のように説明します。
「ワイルド・スピードという映画と、ポール・ウォーカーへの感謝を伝えることが、企画の発端でした。
スープラが17年ぶりに復活できた背景には、世界中のスープラファンの後押しがあったからで、それを盛り上げてくれた大きな要因に『ワイルド・スピード』があります」
残念ながら、この名場面映画はイベント限定で配給元から許可をもらったとのことで、今後どこかで再上映されることはないそうです。
名場面特集の最後には、トヨタからポール・ウォーカーに向けた感謝のメッセージが送られました。筆者(加藤久美子)の記憶を元に、紹介したいと思います。
※ ※ ※
ポール・ウォーカー様
私たちトヨタは感謝の言葉をまずあなたに伝えたいと思います。
日本のクルマを、とくにスープラを愛してくださってありがとうございます。プライベートと仕事と両方において、世界でもっとも熱狂的なスープラのファンであるあなたに、お伝えしたいことがあります。17年の時を経てスープラが戻ってきました。
(中略)
あなたは私たちに、もう一度、車の楽しさを思い出させてくれました。あなた無しでは、スープラの再来を見ることはできなかったでしょう
あなたのパッションを今後も伝え続け、私たちはクルマ造りをおこなっていきます。
ありがとう ポール
※ ※ ※
7作目の最後に登場する1995年式の白いスープラは、ポール・ウォーカーが個人で所有していたクルマです。ポールはワイルド・スピードシリーズのなかで、スープラに始まり、スープラで走り去っていったことになります。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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