車の人気色なぜ訴求しない? TVCMやカタログの車体色に奇抜な色を採用する理由とは

広告に起用された色がそのまま人気となる場合も

 一方、すべてのクルマで売れ筋カラーが「白」「黒」「シルバー」に固定されている訳ではなく、CMで起用されたカラーがそのまま人気色となる場合もあります。

ホンダ N-BOX

 例としては、2017年に2代目モデルが発売されたホンダ「N-BOX」で、CMに起用された「モーニングミストブルー・メタリック」が、発売後約1か月間の人気カラーで2位を記録しました。

 定番の売れ筋カラーよりもCMで起用された色が人気となる場合の理由について、先ほどのホンダ広報は次のようにコメントしています。

「そのクルマのキャラクターや訴求のなかで使うことによる影響だと思われます。キャラクターでいえば、たとえば『N-ONE』のような可愛らしいデザインのクルマでは、赤やアイボリーの比率が比較的高かったり、『S660』のようなカッコいいデザインのクルマでは黄色が人気だったりします。

 あとは訴求の効果ですが、洋服屋さんでマネキンが着ている服を『これ全部下さい』という買う方がいるのと同じように、テレビCMや展示車のイメージからそのクルマを気に入って頂いて、その結果として訴求色をお選びになるお客さまが増えるのだと思います」

 ※ ※ ※

 クルマは、高額商品であるものの、選択において「イメージ」が大きな要素を占める製品であるともいわれているとおり、コメントからは色による良い第一印象が、購入につながっている事例があることがうかがえます。

 メーカーが広告に登場するクルマの色にこだわる理由は、そのクルマの魅力をより伝えるための努力のたまものだったといえます。

【了】

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Writer: くるまのニュース編集部

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