さらば三菱「パジェロ」! 700台限定の最終モデルはファン必見となる存在

三菱を代表するオフロード車である三菱「パジェロ」が、国内での販売を終了。それを記念した700台限定の「ファイナルエディション」が登場しました。現行モデル自体も登場してから10年以上が経過していますが、どのようなクルマなのでしょうか。

日本で乗るなら「最後のチャンス」となったパジェロ

 ついに、三菱「パジェロ」の日本向け販売が終了することになりました。少しずつ厳しくなる安全基準や環境基準をクリアしようとすれば、相応の開発をしなければなりません。そのため日本における販売台数からすると、投資しても回収出来ないという判断をされたのでしょう。

 繰り返しますが「パジェロの生産中止」ではなく、日本仕様を作らなくなるということです。

国内向け最終モデルとなったパジェロの特徴は?

 今回試乗したのは700台限定の「ファイナルエディション」です。190馬力の3.2リッターディーゼルエンジンを搭載する428万2200円(消費税込、以下同様)の「エクシード」がベースになっており、革シートやサイド&カーテンエアバッグ、ルーフレール、サンルーフ、リアLSDなどを装備して、453万600円。後述のとおり「安いか?」と聞かれれば難しいものの、ファンなら許すかと思います。

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 前置きはこのあたりにして試乗といきましょう。運転席に座ってスタートボタンを押そうとしたら、見当たらない。ボタンを探すと、スマートキーでなく懐かしい「ひねって始動するキー」でした。エンジンを始動すると、これまた昭和のディーゼルですね。「ガラガラ」「キンキン」「カリカリ」と賑やか。いまどきのディーゼルとは違います。

 Dレンジをセレクトして走り出すと、案外軽快です。なにせ、最大トルクはガソリンエンジンなら5リッタークラスに相当する441N・mもあります。車重は2340kgと重いですが、それを十分カバー出来るエンジンです。ATは今や希少な5速。これまたトルクバンド広いため、あまり気になりません。まさに、アイドリングストップなど無かった時代のエンジンです。

 意外だった点は、ハンドル操舵力。こんなに重かったっけ、と驚きました。昔ながらの「ボール&ナット式」のステアリングギアボックスのためか、とも考えましたが、思い出してみたらパジェロはクロカンモデルのなかでは「ラック&ピニオン式」を早い時期から採用していたモデルでした。現行モデルが発売された2006年当時のハンドルの重さ、こんなだったでしょうか。

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