懐かしの日産「サファリ」が超進化! GT-Rのノウハウを注入した超大型SUVの性能とは

レクサス車にも負けない付加価値を持つ「パトロールNISMO」の性能とは

FRO車両として贈呈された日産 パトロールNISMO

「パトロールNISMO」は通常モデルと比べてどのような違いがあるのでしょうか。大きなポイントとしては、日産伝統のスポーツブランドである「NISMO」の名を冠していることからも分かるように、他のNISMOロードカーと同じようにレーシングテクノロジーからフィードバックされたチューニングが施されている点が異なります。

 エンジンは、5.6リッターV8エンジンに同社の最上級スポーツカー「GT-R」のエンジン開発で培ったノウハウを応用したチューニングが施され、最高出力428馬力を誇ります。

 最大トルクは560N・mとピーク値の変更はありませんが、エンジン回転域の70%でトルクが向上しています。それに伴い、7速ATの制御や4モード切り替え可能な4輪駆動システム「オールモード4×4」も最適化されました。

 チューニングを受けたのはエンジンだけではなく、補強されたボディやビルシュタイン製ショックアブソーバーを採用した専用サスペンション、22インチのレイズ製アルミホイールの採用などにより、オンロードでの正確性やレスポンスを高めたハンドリングを実現させています。

 外装は、オフロード4WD車ながらニスモロードカーと共通イメージのエアロパーツを装着。これらは単なるドレスアップの目的で装着されたものではなく、クルマにかかる揚力がゼロとなる「ゼロリフト」をこのクラスで初めて達成した、極めて空力性能の高いものです。砂漠のフラットダートなどを時速200キロオーバーで駆け抜けるときの走行安定性にも寄与していると思われます。

 内装は、ホワイトのキルティング仕様の本革シートにレッドのワンポイントと、他のニスモロードカーとは異なるコーディネイトですが、本革・アルカンターラ巻のステアリングや専用メーターなど、他のニスモロードカーと共通のアイテムも採用されています。

 このパトロールNISMO、発売はアラブ首長国連邦に限定されていますが、北米市場からの強いラブコールもあるそうです。大型SUVが正規輸入および並行輸入含めて一定の販売台数を保っていることを考えると、米国のみならず日本においても、パトロールNISMOの需要は存在すると考えられます。国内市場への導入も、期待したいところです。

【了】

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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1件のコメント

  1. 日産も良い車いっぱいあるのに 相変わらずの日本軽視・・・
    日産党だったので寂しいね。

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