逆走問題なぜ起こる? 高速道で遭遇したときの対処方法とは
高齢者の自動車事故がメディアを賑わせていますが、なかでも深刻な社会問題とされているのが高速道路の逆走事故。いったいなぜこのようなありえない事故が頻発するのでしょうか。
高齢者だけじゃない!逆走を起こすうっかりミスの恐怖
連日、さまざまなメディアで取り上げられている交通事故。なかでも高齢者ドライバーによる事故は、社会問題として危惧されています。
認識能力や反射神経の衰えによる悲惨な事故が取り沙汰されるなか、いつ巻き込まれるかわからないのが逆走事故。とくに高速道路の逆走は大事故につながることも多く、注意が必要です。そのような場面に出くわした場合は、どう対処すればいいのでしょうか。
高速道路で起こる逆走事故を起こす傾向には、下記のものが挙げられます。
●約半数がインターチェンジやジャンクションで発生
●約7割が65歳以上の高齢者ドライバー
●高齢者のうち認知症の疑いがあるドライバーが約1割、これに精神障害が飲酒などの原因を合わせると約15%
すなわち利用率は全体の約5%といわれている、高齢者の方が逆走事故を起こす割合が高いのです。また、逆走という行為の性質上、正面衝突事故の割合が圧倒的となり、死亡事故の比率も飛躍的に上昇し、通常事故の約40倍になるといわれています。
高速道路を逆走してしまう原因として多いのが、一般道を走っていてインターチェンジの出口に誤って進入してしまうケースです。普通に考えればありえない行為ですが、認知能力の低下自体は、標識の見落としや同乗者との会話になどによって、いつ誰が起こしても不思議ではないという側面があります。
また、サービスエリアやパーキングエリアから出る際にも出口と入り口を誤ってしまうというケースもあるので、合流の際は改めて注意するということが、逆走を起こさないもっとも簡単な方法です。
そのほかにも出口を見過ごしてしまったり、ジャンクションで進行方向を誤るなどの過ちによってドライバーが動揺し、元の道に戻ろうとして本線を逆走してしまうケースもあります。
その一方で、この見逃しが起こす逆走のケースでは、正しい出口や進行方向に無理やり戻ろうとして、意図的に本線を逆走する悪質なドライバーも存在するのです。
逆走車に遭遇した場合、向こうが走ってくるスピードとこちらのスピードが合わさるため、予想以上に早く車間距離が縮まります。
前方に大型車などが走っていて見通しが悪いときは、突然逆走車が目の前に現れることもあるので、より危険度が増すことになります。
過去の事例から、逆走車は追い越し車線を走行してくることが多いので、追い越し時のみ追い越し車線を使うという基本を守ることも大切です。
一方で、接近する前から逆走車が視認できる場合は路肩に車を停め、接触を回避するとともに、可能ならば道路上の緊急電話などで道路管理者に連絡してください。
道路管理者も標識や、本線上の情報板に前方情報を掲載しています。しかしそれでも逆走は起こり得る現象です。逆走車に対応するためにも、自分自身が逆走を起こさないためにも、正しい運転と冷静な状況判断が大切になります。
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