日産「GT-R」やマツダ「ロードスター」 平成元年生まれのクルマが海外で絶大な人気を誇る理由とは

日産「スカイラインGT-R(R32型)」、マツダ「ロードスター(NA型)」、トヨタ「セルシオ」など数々の名モデルが登場した平成元年(1989年)。この年に生まれた日本車たちが海外で大ブームを起こしているのをご存知ですか。どうしてここまで人気が出たのでしょうか。

「GT-R(R32型)」に「ロードスター(NA型)」、いずれも登場は平成元年

 平成元年(1989年)は日本車のヴィンテージイヤーと呼ばれています。それは世界の自動車メーカーに多大なる影響を与えた、革新的な車種を多数輩出した年だからです。

いまなお、世界中にファンが多い日産「スカイラインGT-R(R32型)」

 日産「スカイライン GT-R(R32型)」は、16年ぶりに伝説の「GT-R」が復活するという話題だけでなく、レースに勝つことを前提に設計された2.6リッター直6ツインターボエンジン「RB26DETT」、速く走るための電子制御トルクスプリット四輪駆動システム「アテーサE-TS」などの技術を惜しげもなく投入。

 市販車に近い姿で戦うGr.Aレースでは無敵の強さを誇りました。ハイテクで乗りやすく、しかもめっぽう速いという考え方は世界中が衝撃を受け、現在のスーパースポーツカー「GT-R(R35型)」が生まれる基礎も作りました。

 同じくマツダの初代「ロードスター(NA型))」は、1.6リッターを軽量な車体に積みFRレイアウトを採用した「2シーターライトウエイトオープンスポーツの原点」に帰ったクルマとして、世界中に大きなインパクトを与えました。

 その影響は、スポーツカーの名門・ロータスにフォロワーとして「エラン」を送り出させ、ポルシェは「ボクスター」を、メルセデス・ベンツでは「SLK」を、BMWも「Z3」といった小さめのオープンスポーツカーを次々と開発したほどです。

 一方、高級車のジャンルでは、トヨタが「セルシオ(初代)」を送り出しています。それまでの国産高級車は国内ターゲットが主で、5ナンバーサイズの枠ありき、内外装も日本人好みの意匠が取り入れられる傾向にありました。

 しかし、「セルシオ」は、トヨタが北米で新たに立ち上げた高級車ブランド「レクサス」のクルマ「LS400」として開発されたこともあって、世界の高級車に負けない操縦性や性能、さらにそれらを超える静粛性や快適性を目指して登場しました。

 このほか平成元年には、日産「フェアレディZ(Z32型)」、スバル「レガシィ(初代)」など後世に名を残す名モデルが誕生しています。

「ロードスター」、「スカイライン GT-R」、そして「セルシオ」の登場で、それまで海外のクルマを追いかけていたような印象があった日本車が、一気に世界の流行を仕掛ける中心的存在に。

 そして、海外のメーカーが日本のクルマを目標とするほどになりました。平成元年は、その意味でも記憶されるべき年なのです。

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3件のコメント

  1. どうすれば売れるか?試行錯誤に苦しんで作った車と

    楽しんで作った車の違い

  2. そもそもエランのフォロワーがユーノスロードスターなのでは?

  3. なぜギャラリーにNSXがあってZが無いんだ?

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