三菱自動車工業（以下三菱）のタイ法人は2025年3月24日、タイ・バンコクで開催の第46回「バンコク国際モーターショー2025」にブース出展しました。
　
　同社のブースでは、コンパクトSUVミニバン「エクスパンダークロス」の新モデル「HEV PLAY（プレイ）」が展示されています。

　エクスパンダーは2017年に登場した3列シート7人乗りMPV（ミニバン）です。

　インドネシアでの発売を皮切りに、アセアン地域や中南米、中東などにも展開する世界戦略車で、2022年度のグローバルでは三菱のラインナップで3番手となる13万台以上を販売するなど、主力モデルへと成長しています。

　2019年には、タフギアのようなエクステリアを備えたクロスオーバーモデル「エクスパンダー クロス」が追加されました。

　ボディサイズは、全長4595mm×全幅1750-1790mm×全高1730-1750mm、ホイールベース2775mm。

　タイ仕様のパワートレインは、通常の1.5リッターガソリンエンジンにCVTを組み合わせ、駆動方式は全車FFとなっています。

　そして2024年2月、エクスパンダーとエクスパンダー クロスの両モデルで、ガソリンハイブリッドの「HEV」モデルが新規追加されました。

　このハイブリッドは三菱独自の電動化技術と四輪制御技術から融合した新システムで、最上級SUV「アウトランダー PHEV」のユニットから派生し、新開発したものだといいます。

　システムは1.6リッター「MIVEC」エンジンに最高出力85kWのモーター、専用の駆動バッテリーを組み合わせ、加速レスポンスを向上。ガソリンモデルと比較し、市街地では約34％の低燃費化を実現しました。

　発進・低速域ではEVモードで走行し、登坂・加速時はエンジンを発電に用いたEVモードに切り替え、さらに高速域ではエンジンをメインにモーターでアシストするハイブリッドモードに切り替わるなど、自動で最適な走行モードを選択します。

　また、駆動方式はFFながら、アクティブヨーコントロール（AYC）などの三菱独自の四輪制御技術を統合し、様々な路面状況に対応することが可能となっています。

　このほか、バッテリー配置の工夫やエンジンルーム・バッテリー周辺の床材の変更、フロンサイドメンバー・フロントクロスメンバーの変更、サスペンションチューニングなどを行い、ボディ剛性と乗り心地の向上も図りました。

　エクステリアやインテリアもハイブリッド専用となり、「HEV」バッジや「HYBRID EV」バッジをあしらったほか、フロント下部、サイドガーニッシュ、リアバンパー、ホイールにブルーのアクセントカラーを追加。

　インテリアでは、8インチカラー液晶メーターを採用し、吸音材や防音材の追加などにより、静粛性を高めています。

　2025年3月10日には、特別仕様車のプレイが新設定されています。エクスパンダー／エクスパンダー クロスのHEVモデルをベースに、「プレミアムスポーティ」を体現した専用エクステリアを備えました。

　エクスパンダー／エクスパンダー クロスともに、専用ブラック加飾を施した「ダイナミックシールド」フェイスやブラックドアミラー、スモークのテールランプ、専用のブラックホイールを装着。Aピラーから上部はブラックの2トーンカラーとなっています。

　エクスパンダークロスでは、ブラックのルーフレール、フェンダーアーチモールを備え、インテリアカラーはブラック×ブルーのコーディネートを採用するなど、内外装にわたって精悍で特別な印象を与えています。

　新エクスパンダーHEV／エクスパンダークロスHEV プレイの価格は98万1000バーツ（約430万円）です。

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　三菱ブースではこのほか、世界初公開となる「XFORCE HEV」や「パジェロスポーツ」、「トライトン」のラリーカーが披露されています。

　第46回バンコク国際モーターショーは、2025年3月26日（報道公開は3月24日から）から4月6日まで、「インパクト・ムアントーンターニ」の「チャレンジャーホール」で開催されます。