これぞ走るシーラカンス!? 本格クロスカントリー4WD車5選

知る人ぞ知るロシア車2つがランクイン

●ラーダ「4×4」

40年以上の歴史をもつラーダ「4×4」

 ラーダというメーカーをご存知の方は少ないと思いますが、乗用車型SUVのラーダ「ニーヴァ」が、1980年代から4WDマニア向けに日本に輸入されていたことで、海外製4WD車好きには認知度が高いメーカーです。

 現行モデルのニーヴァは信頼性、操縦性、および安全性を維持しながら、強化シャシやクリアランスの拡大でオフロードの可能性を高めた「4×4」に名前が変わりました。

 3ドアがスタンダードで5ドアもあり、最上級グレードの「4×4 BRONTO」には235/75R15のエクストラワイドタイヤや、リアアクスルとフロントスプリングの強化、フロントとリアにスクリュータイプの「セルフロックディファレンシャル」を備えてオフロードの走破性を向上させています。

 また、パワーステアリングの装備や、シャシの騒音や振動の低減、エアコンやシートヒーターなどの快適装備も充実し、外観はほぼ従来のままですが、ストイックなイメージのニーヴァから乗用車として進化。

 4×4 BRONTOに搭載されているエンジンは最高出力83馬力の1.7リッター直列4気筒で、トランスミッションは5MTが組み合わされ、最高速度137km/h、0~100km/h発進加速は18秒となっています。

 ボディサイズは全長3680mm×全幅1713mm×全高1740mm(4×4 BRONTO)と、昨今のSUVに比べかなりコンパクトなので、じつは本格的な4WD車として日本の道にピッタリなのかもしれません。

●ワズ「ハンター」

ロシア版走るシーラカンス「ハンター」

 もうひとつのロシアの自動車メーカー、ワズも軍用車生産を経て民生用の本格的な4WD車を生産しています。

 1954年から1971年までゴーリキー自動車工場が開発した、ジープタイプの四輪駆動小型軍用車両「GAZ-69」を生産し、1972年にはGAZ-69の後継車種「UAZ-469」を開発。

 現在はUAZ-469の後継である「ハンター」を生産しています。過酷な条件下で本領を発揮するハンターのシャシは、40年以上の設計・製造経験から生まれたもので、頑丈でさまざまな路面に適応しているとアピールしています。

 オフロード走行時でも優れた走行性、そして簡単なメンテナンスを実現するサスペンションと揺れ防止バーが車体の横揺れを減らし、運転性向上と安全性や快適性を高めています。

 ハンターは丸ライトと独特のボディラインでレトロな雰囲気の外観ですが、内装も古い本格的四輪駆動車のようなシンプルなイメージです。

 搭載されるエンジンは最高出力94.1馬力の2.7リッターガソリンエンジンと、83.5馬力の2.2リッターディーゼルエンジンの2種類となっています。

※ ※ ※

 本格的な4WD車は、都心部での日常生活では使い方に困ってしまいそうですが、ワイルドなオフロード走行やヒルクライムなどでは、ほかにはない力を発揮する魅力的なジャンルです。

 フォードとロシアの2社は、現在、日本国内に拠点を持っていませんが、独自で輸入している販売店があります。気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。

【了】

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