クルマのデザインは「かっこいい」が当たり前!? 80年代のイケてるクルマ5選
デザインには正解がないといわれています。良い、悪いよりも好まれるかが重要なのかもしれません。そこで、多くのユーザーが認めるデザインだったクルマを5台ピックアップして紹介します。なお、今回は1980年代に発売されたモデルから選択しました。
多くのユーザーが認めるデザインだったクルマ5選
外観のデザインは、クルマの売上を左右する重要な要素のひとつです。したがって各メーカーは膨大な時間とお金をかけてデザインを行ないます。
いくつものプロセスを経て完成した新型モデルは、メーカーが自信を持って発売しますが、残念ながら、なかにはユーザーから不評を買ってしまうこともあります。
デザインの良し悪しの判断は難しいですが、ひと目惚れのように一見して「かっこいい」や「かわいい」といった印象を抱くクルマがあり、過去から現在まで多数存在します。
そこで、1980年代に発売されたクルマのなかから、多くのユーザーにデザインが評価されたモデル5車種をピックアップして紹介します。
●トヨタ「ソアラ」
トヨタのスペシャルティカー「ソアラ」は1981年に発売されました。それまでも2ドアクーペは多く存在していましたが、「ソアラ」はだれもが「かっこいい」と思えるほど、優れたデザインでした。
実際に「ソアラ」は若者から憧れの的になり、年配者にも支持され、後の「ハイソカー」ブームの先駆者となります。
ボディサイズは基本的に5ナンバー枠に収まるサイズでしたが、2ドアながら全長が4655mmもあり、ロングノーズのバランスのよいデザインを実現していました。
1986年には2代目にバトンタッチしますが、デザインは初代を踏襲し、やや丸みをもたせた形になります。
この2代目も好景気だった背景もあり、大ヒットし、記録にも記憶にも残る1台として語り継がれました。
●日産「シルビア」
いまでは「走り屋御用達」のイメージがある1988年発売の5代目「シルビア」ですが、当時は若い女性にも人気で、ホンダ「プレリュード」とともに「デートカー」としても名を残しています。
「アートフォース」というキャッチコピーで宣伝されていましたが、文字通り「シルビア」のスタイルは斬新かつスタイリッシュでした。
内装も4代目までの無骨なイメージから、丸みを帯びたソフトなイメージに一新。
それでいてパワフルなエンジンと新たに設計されたサスペンションによって、走りの性能も高い評価が得られ、走りを重視する層にも支持されます。
ちなみに、3ナンバーサイズに大型化した6代目のデザインは不評で、7代目には5ナンバーサイズに戻されデザインも精悍になるという珍しいケースもありました。
●ユーノス「ロードスター」
バブル絶頂期の『1989年=平成元年』に、マツダが展開していたブランドのひとつ、ユーノスから「ロードスター」が発売されました。
当時、オープンカーというと圧倒的に輸入車が多く、国産車では三菱「ジープ」やスズキ「ジムニー」など特殊なモデルのみという状況のなか、満を持して発売された「ロードスター」はオープン2シーターという非日常的なクルマでありながら、価格も安価で手軽に乗れるスポーツカーとして大ヒットします。
デザインは、クラシカルな英国製スポーツカーを意識しつつも、現代風にアレンジ。屋根を開けても閉じてもスタイリッシュさは変わりませんでした。
オープンカー大国のアメリカでも大ヒットを記録するなど、世界的に「ロードスター」は受け入れられます。
「ロードスター」の成功を見て、欧州メーカーや国内メーカーも続々とオープン2シーターを発売するなど、国内外に多大な影響を与えたクルマでした。
いまも愛好家が多く、マツダは初代「ロードスター」のレストアサービスや部品の再販を行なったほどです。