話題の新型「マツダ3」や「CX-30」にも採用? 波に乗るマツダの最新技術とは
マツダの車両安定制御技術「GVC+」とは
クルマを安心に走らせる技術として、AWDと共にマツダの車両安定制御技術「Gベクタリング・コントロール・プラス(GVC+)」の制御が手助けをしています。
こうした制御は、新しいAWD制御と共に、Gベクタリングコントロール・プラス(GVC+)の効果によってもたらされました。
「GVC+」とは、ターンインではエンジントルクを僅かに絞ってフロント荷重を作り出し(曲げやすくする)、コーナー中腹ではこれを戻して安定方向に。そしてハンドルを戻して行く過程(レーンチェンジの場合はさらに逆側へ切り込む)に置いて、コーナー外輪にわずかなブレーキをかけます。
このGVC+制御を優先させながらi-ACTIVE AWDが駆動力をアシストすることによって、さらなるコーナリング安定性を得ることが可能となったのです。
ダブルレーンチェンジは、目の前に障害物が現れたときの緊急回避性能を表現しています。つまり新型の「i-ACTIVE AWD」は、より安心して障害物をクリアできるハンドリングを備えた4WDになったといえます。
アクセルペダルを一定のままターンすると新旧「CX-3」は、上手にノーズを内側に入れながら走行できました。運転が上手なドライバーにとっては、ターンインでじゃまをせず、運転に慣れない人にとっても縁の下の力持ち的にコーナリングをアシストしてくれるのです。
さらに、切り返しでは「GVC+」を搭載する新型の方が、操舵で発生したオーバーステアを抑え、コンパクトに旋回してくれます。
まだまだ現状では「GVC+」と「i-ACTIVE AWD」の協調制御は安定方向よりですが、このコーナリング性能はドライ路面でも有効で、将来的には高いコーナリング性能を備えたスポーティAWDへの発展も視野に入れているとのことでした。
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Writer: 山田弘樹(モータージャーナリスト)
自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。レース活動の経験を活かし、モータージャーナリストとして執筆中。並行してスーパーGTなどのレースレポートや、ドライビングスクールでの講師も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。