バイクのコネクテッド機能がホンダとSBの連携で実用開始…宮古島のレンタル事業は大きな一歩

ホンダの電動二輪車「PCX ELECTRIC(エレクトリック)」にソフトバンクの通信ユニットを搭載し、車両の位置情報や走行距離・速度、バッテリー残量などのデータをリアルタイムに収集・分析を可能とするレンタル事業を宮古島で開始します。その通信ユニットの正体とはいったい…!? バイクのコネクテッド機能、本格導入も間近か。

専用開発の通信モジュールが内蔵されている!!

 宮古東急ホテル&リゾート(沖縄県宮古島市)にて3月5日に開かれた二輪レンタル事業「宮古カレン」のオープニングセレモニーで、ホンダとソフトバンクは、ホンダの電動スクーター「PCXエレクトリック」(原付2種)にソフトバンクの通信網につながる車載器を搭載し、車両の走行データをリアルタイムに収集し、分析することを明らかにしました。

宮古島を走行するホンダの電動スクーター「PCXエレクトリック」

 ソフトバンクは二輪車におけるコネクテッド機能の有用性を検証するとともに、これらのデータから観光客の行動を分析し、宮古島における観光誘致の取り組みや、宮古カレンの効率的な運用に貢献することを目指します。

 近い将来、バイクにもコネクテッド機能が搭載され、さまざまな情報を遠隔でも把握し、操作できるようになることが予想されています。しかし現状、PCXエレクトリックにはコネクテッド機能は搭載されていませんから、「宮古カレン」の取り組みは大いに気になるところです。

 宮古島にはPCXエレクトリック開発責任者の三ツ川 誠さん(株式会社本田技術研究所 二輪R&Dセンター)がいらっしゃったので、詳しく聞いてみました。

「今回の宮古カレンに提供する車両につきましては、GPSの付いた通信モジュールを装備し、CAN信号を用いてバッテリー、モーター制御、スピードなどを通信する仕組みを構築しています。走行位置などもモニターできますので、利用者が何かで困ったときは、すぐにフォローすることができるのです」

 つまり、ソフトバンクの通信技術を利用するシムの入った通信モジュールが車両に搭載され、GPSなどによって位置も常時把握できるとのこと。筆者は実際、通信モジュールを見せてもらいました。画面などは一切なく、利用者が情報をモニタリングすることは不可。あくまでも、バックアップに備えたものであることがわかります。

宮古島で実証実験を行う「ホンダPCX」の写真を見る

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