トヨタ新型「プリウス」の3年間の維持費はいくら? 税金やガソリン代など徹底検証
クルマを所有すると、車両本体価格だけでなく、税金やガソリン代、メンテナンス費用などの維持費もかかります。そこでトヨタ新型「プリウス」を所有した場合の3年間の維持費を算出しました。
4代目「プリウス」がマイチェンで馴染みやすいデザインに変更
トヨタ「プリウス」はハイブリッドの代表車種で、初代モデルは1997年に世界初の量販ハイブリッドとして登場しました。現行型は2015年に発売された4代目です。
現行型は外観が個性的になりすぎて、大ヒットした3代目に比べると売れ行きが伸びませんでした。そこで2018年12月に規模の大きなマイナーチェンジを実施して、フロントマスク、リアビュー、インパネなどのデザインを変更しました。
その結果、「プリウス」としての個性は薄れましたが、多くのユーザーにとって違和感が薄れて馴染みやすくなったと思います。
そしてコストパフォーマンスが上がりました。各グレードとも先代型より価格は高くなっていますが、緊急自動ブレーキを標準装着するなど、価格上昇を上まわる装備を加えたからです。
たとえばSグレードは、改良前に比べると8万5909円高いですが、以前は8万6400円のオプションだった緊急自動ブレーキのトヨタセーフティセンスを標準装着に変更しています。さらにコネクティッドに必要なDCM(専用通信機)なども標準装着されたので、実質値下げになると考えられます。
買い得グレードは前述のとおり「Sグレード」です。先に述べたトヨタセーフティセンス、サイド&カーテンエアバッグ、バイビームLEDヘッドランプ、エアコンのオート機能などを標準装着して、価格は256万5000円です。
17インチタイヤなどを標準装着したスポーティな「Sツーリングセレクション」もありますが、16万7400円の価格アップは少し割高です。ツーリングセレクションに加わる装備を見ると、13万円前後が妥当でしょう。
上級グレードを選ぶなら、284万2560円の「A」が良いです。価格の上乗せは27万7560円と大きいですが、後方の並走車両を知らせるブラインドスポットモニターなどの安全装備も標準装着されます。これらの装備は、「S」ではオプションでも装着できないのです。
それでも買い得グレードは「S」です。今は250万円前後の価格帯に、トヨタ「ヴォクシー X」(250万9920円/ノーマルエンジン)、トヨタ「C-HR 4WD S-T LEDパッケージ」(254万400円/ターボエンジン)など、ファミリーでも使えるミドルサイズカーの買い得グレードが集まっています。
以前は200万円前後でしたが、安全装備や環境性能が進歩したことで、250万円前後に価格があがっており、この価格帯で激しい競争が展開されています。