2300万円でも庶民的!? 刺激的な走りのグランドツアラー アストンマーティン「DB11」

自宅のガレージにアストンマーティンがある生活。数々の伝説に彩られたアストンマーティンファミリーの中でV8モデルの「DB11」は、若干価格の抑えられた(?)モデルです。

オーソドックスなスポーツカーならではの刺激的な走り

 アストンマーティンという孤高のモデルに試乗する機会など、専門家でもそうそうあることではありません。もともとが高価であるばかりか、日本には、そんなにたくさんのモデルが輸入されているわけではないからです。

アストンマーティン「DB11」

 アストンマーティンジャパンという正規輸入元が積極的にプロモーション活動を展開してくれてはいますが、軽々しく借りて乗り倒すことなど、なかなか許されないことなのです。だからこそ、今回の試乗は希少な体験です。個人的にもアストンマーティンという、イギリス紳士の代名詞のようなモデルにはただならぬ興味がありました。

 基本は大排気量のエンジンをフロントボンネットに搭載し、後輪を駆動させます。いわば古典的なスポーツカーなのですが、それがアストンマーティンならではの刺激的な走りなのです。

 しかも今回試乗した「DB11」は、アストンマーティンのシリーズ中で中心的なモデルであることに加えて、V型8気筒4リッターツインターボエンジンを搭載しているのが新鮮です。V型12気筒5.2リッターエンジンを搭載するDB11も存在していますが、こちらはそれよりも若干価格的に抑えられたモデルであることが特徴なのです。

 価格的に抑えられたといっても、約2300万円ですから、裕福な方々でなけれぱ手に入れることは難しそうですが、それでもDB11シリーズとしては庶民的(?)と言えるのかもしれません。

AMG製エンジンをアストンマーティンが独自にチューニングを施す

 最大の特徴は、搭載されるエンジンがメルセデスAMG製であるという点です。技術提携先のAMGから供給を受けているのです。DB11は、その強力なパワーユニットを拝借しているというわけです。

 ですが、そのまま搭載しているのではなく、アストンマーティン独自のスタイルでチューニングを施したエンジンは10.5という高い圧縮比で組み込まれています。圧縮比とはガソリンと空気を混ぜた燃料を、ギューっと強い力で圧縮してから爆発させることを意味しますから、強烈なパワーが得られるのです。

 最高出力は503ps、最大トルクは674Nmに達します。世界の速さ自慢のスポーツカーと同等のレベルに達しているのです。

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