2300万円でも庶民的!? 刺激的な走りのグランドツアラー アストンマーティン「DB11」
性能だけではないアストンマーティンを所有する喜びとは?
エンジンを始動させるスターターポタンは、センターコンソールパネルの中央にあります。それがステアリングサイドにあるのが一般的です。アストンマーティンはそれからして特別なのですね。
エンジンが目覚めると、激しいサウンドが響き渡ります。アクセルペダルを踏み込んで加速すればさらにそのサウンドは勇ましくなります。いかにも英国製スポーツカー然として激しい感覚なのです。
加速Gは強烈です。車重が1760kgという軽量ですから、加速は凄まじいレベルに達しています。頭がクラクラするほどです。ただし3秒ほどで100km/hに到達してしまいますから、DB11の性能を最大限に引き出すにはサーキットを走るしか方法はありません。
とはいうものの、アストンマーティンはその性能を叩きつけるだけが存在価値なのではなく、所有する喜びに満ち溢れていることも確かなのです。
この美しいフォルムは伝統的ですし、数々の伝説に彩られたブランドが存在価値なのです。ただガレージに冷めて眺めるだけで満足できるモデルなど、アストンマーティンDB11をのぞいてそう多くはないでしょう。
【了】
Writer: 木下隆之
1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。
1 2