雪が降ってからじゃ手遅れも 冬タイヤをシーズン前に購入する必要性とは
関東地方では、この3連休に降雪予報が出ています。冬の時期、クルマで出かける際に履いておきたい「スタッドレスタイヤ」ですが、適切な購入時期をご存知ですか。
クルマの冬支度は早め早めの準備が大切
例年、雪に馴染みがない地域に住んでいる人の場合、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンをどのタイミングで買えば良いか悩ましいものです。
ニュースなどで、「この週末、積雪の恐れあり」と見ても、金額的にもすぐに購入できるものではありません。しかし、いざ大雪になってからでは店舗に在庫が無いことや、交換作業が予約で埋まっているということも考えられます。いったい、どのタイミングで購入するのが良いのでしょうか。
一般的に、1年中「タイヤ」は売っているものというイメージですが、「スタッドレスタイヤ」に関しては、需要と供給のバランスが大きなポイントとなります。
タイヤメーカーやカー用品店が、CMなどで『早めの交換』を促すのにはワケがあったのです。なぜ、早めの購入が重要になるかというと、『銘柄やサイズの在庫が豊富』『交換作業の待ち時間が短い』という理由です。
また、スタッドレスタイヤは通常の夏タイヤ以上に鮮度が重要。とくにスタッドレスタイヤはゴムの性能がポイントなので、昨年からの在庫品などは新品といえども、生産されたばかりのタイヤと比べると劣化状況はかわってきます。そのため、タイヤメーカー自体も過剰な在庫を抱えないため、冬シーズンには生産を控えるところもあります。
また、販売店でも長く在庫を抱えるリスクを減らすため、一定数の在庫しか置かないことから、売り切れになった場合はなかなか再入荷されないこともあります。
とくに、人気の「軽自動車」や「コンパクトカー」に履いているサイズは、全国的に需要が高いことから本格的な降雪シーズンには在庫が少なることが予想されます。
スタッドレスタイヤの開発・販売を行う横浜ゴムは、次のように説明します。
――スタッドレスタイヤの生産はどのようなスケジュールで行っているのでしょうか
横浜ゴムでは、夏前の6月・7月・8月にスタッドレスタイヤの生産量を多くします。その後、10月から12月はシーズン毎の動向をみて調整生産をする形です。
――スタッドレスタイヤを購入するにはどのタイミングが適切なのでしょうか
適切なタイミングは、地域によって異なります。ただ、降雪地や寒冷地などでは、8月・9月くらいから販売店にスタッドレスタイヤの商品を展示して、『早期交換』をおすすめしています。早めに購入するメリットには、商品ラインナップが多いことや、割引キャンペーンなどでシーズン中よりお得な点です。
また、雪が降る前に新品タイヤの慣らしを終えられるため、最大限の性能を発揮できるというメリットも多いです。