人もクルマも思い込みがち? 雪道と言えばフォルクスワーゲンの新常識
雪に強い?弱い?フォルクスワーゲンの4駆システムは、ブランドイメージの思い込みを覆す要素を備えている。フォルクスワーゲンの4駆はやけに気持ちがいい!
もしや新常識? 雪と言えばフォルクスワーゲン!?
愛のおクルマ伝道師、小沢が言うまでなく、人間は思い込みの塊です。「アイツは頭良い! アイツはオシャレ! アイツはバカ!?」1度思い込んでしまうとすべての判断がそこから始まり、1度決まってしまった人の思い込みを覆すのは実に難しいものです。
クルマでも同じで、「トヨタは壊れない! ベンツは威張れる! ボルボは安全!」というような、定説は実に根強く、それこそがブランドイメージ。
今回のテーマは、「雪道に強いクルマ!」。国産車ならスバル、輸入車ではアウディを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。おそらく、4WDのイメージがあるからです。比べるとアウディ同様ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は特別雪に弱い印象もありませんが、強い印象もないはず。
でも違うのですね。中でも最近のVWは雪に強いどころか、「ヤケに気持ちいい!」。VWといえばクルマ好きの間で、FF、つまりフロントエンジン・フロントドライブのイメージがあるはずです。
代表車種のゴルフは、74年の初代モデルからFFレイアウトを採用し、73年生まれのパサートも同様。ちなみにFFはまあまあ雪にも強いという。
しかし、4WDの採用も意外に早いのです。84年にはパサートヴァリアント・シンクロという乗用4WDを初めて発売し、87年にはゴルフ・シンクロ、91年にはゴルフ・カントリーを追加。ただしどれも簡易的な4WDシステムで、本格派イメージはさほどありませんでした。
ところが最近は違います。前輪と後輪に素早く最適トルクを配分するハルデックスカップリングによる4WDシステムを2000年に日本で発売したのをボーラにいち早く採用。搭載モデルを「4モーション」(4MOTION)と名付けています。
以降、4モーション搭載モデルは徐々に増え、今ではゴルフオールトラック、ゴルフR、ゴルフRヴァリアント、パサートオールトラック、ティグアン、アルテオンの全6車種。
しかもこのハルデックスカップリングはアウディの横置きエンジン車も採用しているので、アウディ同等の走破性を持っているのです。