帰省や旅行先でのトラブル注意 クルマのガラスが凍った時の対処法とは
最近は販売店でも見かけることが減ったスクレーパー
解氷スプレーが一般的に売られる前は、どこのホームセンターや自動車用品店に行っても目にしたのが「スクレーパー」です。フロントウインドーに凍結している水分をヘラでガリガリと擦り落とすもので、以前は多くの種類が販売されていました。
この「スクレーパー」について、前出のカー用品のスタッフは次のように話します。
「自動車のウインドー用として販売されていたものは、やわらかいプラスチック製のヘラや少し硬めのゴムのヘラが一般的でしたが、稀に硬いプラスチックや金属製のものも売られていて、フロントガラスを傷つけてしまう人もいました。
とくに、フロントガラスを傷つけてしまった場合、その度合いによっては視界の確保が困難と判断されて車検に通らなくなることもあります。軽度な傷であれば、自動車ガラス専門店などに持ち込んで研磨してもらうこともできますが、強い傷ができてしまうと走行中にガラスが割れてしまう危険性も高まりますので、スクレーパーを購入するのであれば材質に注意し、使用する際は無理に力を入れないようにしてください。
また、直接の凍結防止ではありませんが、フロントガラスに撥水剤をコーティングしておけば若干は凍結が減りますし、スクレーパーで氷を削り落とす際にもガラス面がツルツルになっていれば簡単に取ることができます」
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今でもフロントガラスの凍結時に、お湯をかけている方は多いようですが、絶対に熱湯をかけてはいけません。自動車のガラスには先行車からの飛び石などで、人間の眼では判断できないような小さな傷がついていることも多く、凍結しているような温度のところに熱湯を掛けてしまうとガラスが割れる危険性があるほか、ガラス以外の周辺にある部品にも悪影響を与えます。
解氷剤やスクレーバーがなく、お湯をかけるのであれば、20℃程度くらいの冷たくない水くらいにとどめておきましょう。また、面倒臭がらず解氷したところから再凍結防止のために水分を拭き取ってください。
寒冷地では、解氷後に走行してもすぐに再凍結することもあります。ワイパーのブレード面がウインドーに固着するだけでなく、ワイパーアームのリンクやモーターを損傷してしまうと、数万円の修理費用になることもありますので注意が必要です。
【了】