横浜ゴム低燃費タイヤ「BluEarth-GT AE51」 末尾にGTが付いた理由とは?
「ブルーアースGT」の実力は、高いグリップ力ながら低燃費も実現
試乗してまず感じるのは、発進が軽いということです。これは「ブルーアースGT」を履けば誰でも気づくと思います。転がり抵抗が少ないタイヤは、タイヤの転がり出しの抵抗も少ないのです。とくに転がり抵抗がAAになると、その差は明らかです。感覚的にはクルマの重さが1割から2割くらい軽くなったように実感できます。
試乗車で用意されていたアウディ「A4」は、225/50R17というサイズを履いていましたが、明らかに走り出しが軽く、その軽快さに改めて感心させられます。試しに緩やかな下り坂でギヤをニュートラルにした瞬間、スルスルと加速しはじめて思わずブレーキを踏んでしまったほどでした。
これは当然加速や高速道路での巡航にも効果があります。加速面では、アクセルの踏み代が少なくて済むし、高速巡航では車速を保つためのアクセルの踏み代が少なくて済みます。
そしてもう一つ、「ブルーアースGT」のウリである走りの性能にも驚かされました。その乗り味はおよそ低燃費タイヤらしくなく、カチッとしていて良い意味でスポーティで、純正装着しているハイパフォーマンスタイヤのような印象です。
40km/h以下くらいの比較的低めのスピードでは多少コツコツした硬さがありますが、ショックの角が鋭くないので、それほどで不快ではありません。しかもそのコツコツした硬さも50km/hを超えるくらいの速域になるとスーッと消えて、しなやかな印象が強くなります。この速域での印象は、タイヤのスムーズな転がり感としなやかな乗り心地によって高級感さえ感じます。
そして、カーブに向けてハンドルを切り出すと、正確にスッと曲がってくれます。カーブの中では踏ん張り感に適度な張りがあって、スルリとカーブを曲がってくれます。グニャつく感触が一切ないので、とてもスッキリした乗り味です。
ウエット性能については、しっかりと確認することはできませんでしたが、試乗コースに残っていた湿った路面を走った印象では、通過した時のグリップ感やグリップの良さからくる安定感に変化がなかったことを考えるとかなり期待していいのではないかと思います。
「ブルーアースGT」を装着すると、まず自分のクルマがシャキッと走ってくれることに驚き、燃費の良さでも驚くことになると思います。なにより安心して楽しく走れるタイヤであることがこのタイヤの一番の魅力であると思います。
【了】