海外も注目! 日本独自のクルマ文化「痛車」 SNS普及で低年齢化も進む「乗りたいから免許も取得」
痛車になるキャラクター、どんなものが多い?
「初音ミク」「涼宮ハルヒの憂鬱」「アイドルマスター」「ラブライブ!」「ご注文はうさぎですか?」「らき☆すた」「Angel Beats!」「東方Project」「ガールズ&パンツァー」「艦隊これくしょん」など、挙げだしたらキリがないです。
出身はライトノベル、ビデオゲーム、テレビアニメなど色々なメディアでSNS発信力が強いアニメが人気のようです。作品の中で登場する車やバイクの「レプリカ痛車」としては、ダントツで「頭文字D」のAE86藤原とうふ店仕様、「ゆるキャン△」のヤマハビーノ(原付)、「ナニワトモアレ」のメルセデスアルト、「逮捕しちゃうぞ」のモトコンポ&TODAYなどが人気のようです。
また近年では、個人所有車だけでなく、スーパーGTや鈴鹿10時間など、各種のモータースポーツに痛車で参戦するチームも増えてきました。
年代別に傾向が分かれる痛車のデザイン
痛車オーナーも最近は低年齢化が進んでおり、「免許取ったらすぐ痛車」「痛車に乗りたいから免許を取った」という若者も増えているといいます。また「車にはあまり興味がなかったが、好きなキャラクターの痛車を通じてクルマ好きになった」というケースも増えているとか。年代別にはどのような傾向があるのでしょうか?
国内屈指の痛車制作実績を持つ、痛車製作・ステッカー施工専門店「じおくりえいと」(埼玉県所沢市)に聞いてみました。
「20代前半までのお客様は地上波テレビ視聴世代ではなく、スマホとSNS視聴世代です。SNSでは各コンテンツメーカーが熾烈な販促活動を行っていますが、ユーザー交流にもっとも比重を置いているのは美少女ゲームメーカーです。
ユーザー交流を多く行ってくれるコンテンツメーカーを好きになり、好きなコンテンツを生活シーンに持ち込みたくなる。そのような動機で痛車や愛用品のラッピングを全国からご依頼頂きます。最近の店舗傾向としてYouTubeの影響が強くなっていると感じています。
年代別ですと、20代は勢いや元気のあるスポーティなデザインが好まれ、30代は自分の納得の行く世界観の実現を相談されます。40代以上は『本物であること』という点に関心を持たれます。若い方でありながら30年前の国内レースシーンに憧れを持たれ、リスペクトされていたりするのでオーナーの皆さん、年代問わずによくデザインを調べているという印象です」(じおくりえいと事業本部)