三菱 新型「デリカD:5」の凄さとは 第一印象で決めるのはナシ! 中身を知るほど好印象

オラオラ顔が話題となった三菱新型「デリカD:5」。第一印象として、デリカの良さが失われた感をもつユーザーもいますが、実際に中身を知ると歴代一番に進化したモデルだったのです。最初のイメージから180度変わった体験をジャーナリストの今井優杏さんがレポートします。

人もクルマも第一印象での決めつけは良くない!

 ごくたまに、第一印象がものすごく芳しくない人と出会うことありませんか。だけど、一緒に時間を過ごしているうちに、“あれ?私、意外とこの人のこと好きなのかも……”なんて、触れあえば印象が180度好転することも、ままあります。

フロントフェイスの大幅変更が話題の三菱新型「デリカD:5」

 筆者(今井優杏)は普段、クルマに乗り倒し、評論をするという仕事に就いているために、なるべくフラットな気持ちでクルマに向かい、第一印象だけで判断しないように心がけてはいるのですが、三菱の新型「デリカD:5」のエクステリアデザインには、さすがにギョっとさせられました。

 先代までの地に足の着いた、朴訥とした雰囲気は見事に一掃され……いや一掃というレベルをはるか上方で裏切って、さらに反対側のアカン方に振り切ってしまっています。

 “うわーチャラくなったな!”それが正直な感想。高校球児がプロ野球に入った瞬間、いきなり金髪に染めてシルバーアクセをジャラつかせるようになってしまった、そんな感じでしょうか。

 しかし、結論から言えばこの外観への印象は試乗が終わったその瞬間、好印象に入れ替わりました。このえげつない外観に包まれたその中身は、道なき道を切り拓いてきた、まごうかたなき三菱のクルマそのものです。

 実に、愚直なほどに作り込まれて信頼感が高いという、走りへのこだわりが凝縮されていました。むしろ先代よりもスッキリと洗練され、一般道想定のクローズド・コースからハードなオフロードまで、試乗シーンのどの領域でも「エクセレント!”と声が出るほどのモノでした。正直、ミニバンでこれほどの楽しさ、運転への手応えを備えているモデルは、他に類を見ないと断言してもいいです。

 誤解しないで欲しいのは、この走りの方向性が、きちんと『ファミリーカーとしてのミニバン』という基本的な性格を守った上で成立している、まさにぬる湯の温泉みたくじんわりと伝わる“いいクルマ感”を叶えているということ。走らせて楽しいのに、サスペンションもトルクの出し方も、きちんと乗員みんなに優しいのですからビックリしました。

 まず、新型「デリカD:5」のパワートレーンは、2.2リッターディーゼルエンジン専用車で、駆動はすべて4WD仕様。これは、2012年以降、三菱「デリカD:5」購入層の実に9割が4WDのディーゼルを求めるという結果に因るものです。

 注目は、三菱の乗用車で初めて採用された、「尿素SCRシステム」。これは、排ガス処理システムの方法の一つなのですが、特性として燃焼の際にNOx(窒素化合物)が出るディーゼルエンジンの排気ガスをきれいにする技術で、マフラーから排出する前の段階で排気と尿素を化学反応させ浄化するというものなのですが、三菱はすでに商用車などでこの技術に対する実績もあり、システム自体への信頼度は非常に高くなっています。

 この「尿素SCRシステム」のメリットは、燃焼ではなく、後処理でNOxを処理するために、エンジンの美味しいところをすべて走行にそのまま使えるところ。逆にデメリットは尿素(アドブルー)を1万から2万キロ、だいたいオイル交換と同じような時期で交換しなければいけない点です。さらに尿素タンクを備えなければいけないために、コンパクトカーに搭載することが出来ない、などという点が挙げられます。

 欧州系大型ディーゼル車には、すでにお馴染みのものですが、逆に言えば走りを重視するドイツ勢がこぞって採用しているシステムとも言えます。そのため、トルク、パワーともに“爽快極まりない!”ディーゼルの美味しいところ、ディーゼルの気持ちよさを100%享受できるうえ、エンジンサウンドも心地良いです。

 新型「デリカD:5」の開発エンジニア曰く、「このサウンドもまた尿素SCRで、エンジンのオイシイところを使える副産物」と話しています。

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