三菱 新型「デリカD:5」の凄さとは 第一印象で決めるのはナシ! 中身を知るほど好印象

飛躍的に向上した走行性能や全体質感

新型「デリカD:5」は、ステアリングが油圧式から電動式に変更になりました。この操舵感も抜群で、すごく軽やかなのに、きっちりとラインをトレースできるという絶妙に正確なもので、思わず唸ってしまいます。

 これら以外にもさまざまな改良によって、トルクたっぷりのためアクセルペダルを踏むのも軽やか、さらにステアリングも軽やかな操作感となります。

 そのため、女性の私でも運転にストレスがない。しかも、“ただ軽けりゃ良い”みたいな国産ミニバンにありがちなふわふわした遊びの多いタイプとは根本から違っていて、操舵の正確性は抜群ですから、週末は奥様が運転されることの多いミニバンでも、きっと先代みたいに『操作が重い』なんてクレームは皆無だと思われます。

 サスペンションも穏やかなロールを活かすモノで、この辺はさすが四駆造りにかけてのスペシャリスト・三菱の腕の見せ所。むろん、旦那さまが週末に運転されるときは、最高のパフォーマンスであらゆる道を走破してくれるでしょう。

 この「デリカD:5」が他社ミニバンと一線を画するところは、三菱の技術の粋が結集されている四輪駆動技術のおかげで、ミニバンなのに、完全に一輪が宙に浮いちゃうレベルの荒れたオフロードまでをいとも簡単に走破してしまうところにあります。

先代モデルよりも悪路走破性が大幅に向上

新型では、「オート4WD」モードの守備範囲がブレーキベクタリングまでを網羅し、よりハードな路面にも対応できる「4WDロック」モードを選択しなくても、走破できるシーンが増えているのもポイントです。

この走行モードは、シフトノブのそばに備えられえたダイヤルで走行中でも簡単に操作でき、普段は燃費にもやさしい2WDも選べます。

 そのため、試乗が終わって「デリカD:5」から降り、このエクステリアを改めて見直したときには“実に押し出し感のある、いいデザインじゃないの”と、自分でも白々しいほど手のひらを返してしまう結果となりました。

『中身が良いと、ルックスも良く見える』その典型例です。あるいは、半日一緒に過ごしている間に「慣れた」のかもしれませんけれども、まあどちらにせよこのクルマ、食わず嫌いするのはかなりモッタイナイ。

 先代から飛躍的に向上した、質感の高いクオリティや完成度も素晴らしいので、“えーマユツバ!”と思っている人ほど、実際に試乗してみて欲しいなと思います。
 
【了】

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