全長3.2m級のスズキ「“斬新”FRスポーツカー」に注目! 贅沢すぎる「4WAYオープン」&“FRレイアウト”採用! スズキ伝説の軽2シーター「カプチーノ」の魅力とは!
1990年代に衝撃的なデビューを果たした軽スポーツカースズキ「カプチーノ」。今回は、その他に例を見ない特徴や歴史について紹介します。
全長3.2m級の“斬新”FRスポーツカー
スポーツカーの中には、市場の変化に伴い後継モデルが開発されることなく販売終了となった車種も少なくありません。
そのなかでも、スズキの軽スポーツカー「カプチーノ」は本格FRレイアウトや量産車として初めて「4WAYオープンルーフ」を備えた、他に例を見ない独特なクルマとして現在も語り継がれています。
一体どのようなクルマだったのでしょうか。
1991年10月、本格2シーター軽スポーツカーとして、デビューした「カプチーノ」。
同年5月に登場したホンダ「ビート」をはじめ、これまでにない本格的な軽スポーツカーが誕生し始めていた当時、カプチーノは「独自のシステムを備えた軽オープンスポーツカー」として大きな注目を集めました。
最大の特徴は、「4WAYオープンルーフ」システムを採用したことです。3分割のアルミ製ルーフパネルと、回転して車内に格納できるリアガラスを組み合わせたもので、「フルクーペ」「Tバールーフ」「タルガトップ」「フルオープン」の4スタイルを1台で楽しむことができました。
ボディサイズは全長3295mm×全幅1395mm×全高1185mm、ホイールベースは2060mmです。
エクステリアは、ロングノーズ・ショートデッキの流麗なデザインと低重心の車体により、スポーティなスタイリングを実現しています。
アルミ素材のボンネットやロアフェンダーなどによって軽量化を追求したほか、フロントマスクに丸みを帯びたライトと小ぶりなグリルを採用することで、スポーティでありながら親しみやすい表情を作り出しています。
インテリアは、ドライバーの操作性を考慮した機能的なコックピットレイアウトを採用。ホールド性に優れたスポーツシートや、タコメーターを中央寄りに配置した丸型アナログメーターパネルを備え、運転に集中できるスポーティな空間に仕上げました。
トランクは、ルーフパネルの収納部となっているため、オープン状態では容量が制限されます。
パワートレインは、縦置きに配置された最高出力64馬力の660cc直列3気筒ターボエンジンを搭載。トランスミッションは5速MTのみ用意され、駆動方式はFR(後輪駆動)です。
フロントエンジンを前軸より後方に寄せて配置する「フロントミッドシップ」を採用し、前後の重量配分を最適化することで、優れたコーナリング性能を実現しています。
足回りには、前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションや4輪ディスクブレーキ(フロントはベンチレーテッド)などによる走行性能の追求を図り、車重はわずか700kgに抑えられています。

1995年5月に実施されたマイナーチェンジでは、新たにオールアルミ製の「K6A型」ターボエンジンへ変更され、さらなる軽量化(車重690kg)とレスポンスの向上が図られました。
あわせて、電動パワーステアリングの標準装備化や3速ATモデルの追加なども行われましたが、1998年10月に販売を終了。
終売時の価格(消費税を含まず)は、5速MT車が145万8000円、3速AT車は158万6000円です。
軽量な車体、理想的な前後重量配分、そして本格的なFRレイアウトがもたらす軽快なハンドリングは、「思いのままに操縦する楽しさを追求する」というコンセプトを見事に体現していました。
残念ながら、その後は市場の変化に伴い2代目が開発されることはなく、その後も直接的な後継モデルは誕生していません。
しかし、誕生から30年以上が経過した現在も、その独特な専用レイアウトや走りの楽しさを最大化した強烈なキャラクターは他に類を見ないものであり、平成の軽スポーツカーを語るうえで欠かせない1台となっています。
Writer: くるまのニュース編集部
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