2リッター「直4ターボ」搭載のアウディ新型「“4WD”ステーションワゴン」どんなクルマ? “しっとり快適”で上質な「A6アバント」に大注目

アウディ ジャパンは2026年6月25日、新型「A6アバント」を発売しました。アウディの伝統モデルがフルモデルチェンジし、「エレガンスの到達点」と銘打たれた新型はどのような走りを見せるのでしょうか。自動車ジャーナリストの西川昇吾氏が試乗しました。

新型A6アバントは何が進化した?

 アウディの伝統モデルのひとつである「A6」がフルモデルチェンジし、6代目へと生まれ変わりました。

「エレガンスの到達点」と銘打たれた新型A6には、アウディ最新の技術がふんだんに投入されています。今回は、そのステーションワゴンモデルとなる新型A6アバントに試乗してみました。

 新型A6は、内燃エンジンモデル向けのPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション)と呼ばれるフォルクスワーゲングループの新世代プラットフォームを採用しています。これは、2025年に日本市場へ導入された「A5」と同じものです。

 ボディサイズは、全長5000mm×全幅1875mm×全高1485mm、ホイールベースは2925mmです。

 A5と比べると、全長は165mm、全幅は15mm、全高は35mm、ホイールベースは30mm大きくなっています。

 しかし、新型A6は単に“大きくなったA5”というわけではありません。A6独自のメカニズムも多く投入されており、明確なヒエラルキーの違いがあります。

新型A6アバントは、アウディの四輪駆動システム「quattro」を全車に採用
新型A6アバントは、アウディの四輪駆動システム「quattro」を全車に採用

 代表的なのは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの全車に、先進的なマイルドハイブリッドシステムである「MHEV plus」が装備される点です。A5ではディーゼルエンジン車のみの採用となっているため、この点は大きな違いといえます。

 さらに、A5には設定のない遮音性の高いアコースティックガラスが用意されているほか、エアサスペンションやオールホイールステアリングといったオプションが用意されているのも、新型A6ならではの特徴です。

 ラインナップは、セダンとアバントの2種類のボディに、2リッター直列4気筒ターボのガソリンエンジン「200kW TFSI」と、2リッター直列4気筒ディーゼルエンジン「150kW TDI」の2種類を設定。

 エンジンとボディの組み合わせはどちらも用意されており、全車にアウディの四輪駆動システム「quattro(クワトロ)」を組み合わせます。

 なお、今回試乗したのは「A6アバント 200kW TFSI quattro」です。

上質な乗り味に感じたA5との違い

 A5と同じプラットフォームという事前情報から、乗り味は何となく想像がつくと思っていたのですが、試乗を開始した直後から、まったくの別物だと感じる仕上がりとなっていました。

 乗り心地はしっとりとした印象で、ショーファーカーとしての需要にも応えてくれそうです。

A5と同じプラットフォームを採用しながら、A6ならではの上質な乗り味や快適性を備えています
A5と同じプラットフォームを採用しながら、A6ならではの上質な乗り味や快適性を備えています

 遮音性も明らかに異なっており、コンフォート性能はA5に比べてワンランク上のものだといえます。

 なお、試乗車はオプションのアダプティブエアサスペンションを装着していました。このオプションを選択すると、ドライブモードに合わせて各種設定が変更される「アウディドライブセレクトアシスタント」も備わります。

 標準的な「バランスド」モードでも乗り心地の満足度はかなり高いのですが、「コンフォート」モードにすると、さらに上質な世界を見せてくれました。

 一方、ワインディングではスポーティな「ダイナミック」モードを選択。するとシャープな反応感が増し、ブレーキングからターンインへとクルマを曲げていく楽しさが高まった印象です。

11.9インチのメーターディスプレイと14.5インチのMMIタッチディスプレイを採用したコクピット
11.9インチのメーターディスプレイと14.5インチのMMIタッチディスプレイを採用したコクピット

 しかしながら、乗り心地が大きく損なわれていない点には驚かされました。

 ダイナミックモードでは突き上げ感が強くなると予想していましたが、実際には“スポーツラグジュアリー”といった乗り味で、人によってはダイナミックモードのまま日常使用しても快適だと感じるかもしれません。

 そして、ワインディングで好印象だったのがブレーキタッチです。

 今回はAUTOモードの回生ブレーキを設定していましたが、コーナリング時のブレーキコントロールで不自然なフィーリングが出たり、ストレスを感じたりすることは一切ありませんでした。

 剛性感のあるブレーキタッチには、伝統的なドイツ車らしさが表れており、モーターが付いていなかった頃のアウディが戻ってきたと思えるほど自然な仕上がりでした。

 窓の開閉ひとつをとっても、“品のあるゆっくりさ”が感じられます。

 インテリアの細かな質感や、ひとつひとつの動作からも上品さが伝わってきました。

 乗り味、各種装備、そして細部へのこだわり。そのすべてが組み合わさることで、「エレガンスの到達点」という言葉を体現しているように感じられます。

 今回の試乗は、そんな新型A6アバントの雰囲気を存分に味わえる時間となりました。

※ ※ ※

 新型A6シリーズの価格(消費税込)は、セダンモデルのA6 200kW TFSI quattroが885万円、A6 150kW TDI quattroが898万円です。

 A6アバントは、200kW TFSI quattroが927万円、150kW TDI quattroが940万円となっています。

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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